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“簡単・高画質”を誰の手にも――ペンタックス「オプティオ S55」レビュー(2/5 ページ)

» 2005年06月13日 20時02分 公開
[小山安博,ITmedia]

 液晶の右側に基本的な操作ボタンが集約されており、液晶上部にはディスプレイボタンと削除ボタンが配置されている。ボタン類はそれほど大きくないが、適度に間が空いているため、押しにくいということもなく、親指1つで操作しやすい。

photo ボタン類は主に液晶右側に集約。クリック感も良く、押しやすい

 撮影時、十字キーは上が連続撮影/セルフタイマー、右がフォーカスモード(オートフォーカス/マクロ/スーパーマクロ/遠景/マニュアルフォーカス)、左がストロボ発光をそれぞれ変更できる。“下”に何も割り当てられていないのは少し残念なところだ。

 本体上部にはシャッターボタンとモードダイヤルを備える。モードダイヤルは、何もしなくてもカメラが最適なモードを選んでくれる「イージーモード」や一般的な「プログラムモード」に加え、「ピクチャーモード」「夜景モード」「風景モード」「ポートレートモード」が用意されている。このうちピクチャーモードは、液晶画面でさらに9種類のモードを選択できる。

 よく使うと思われる風景モードやポートレートモードがダイヤルで選べる操作性は良く、基本的な撮影はモードダイヤルを使えばだいたい事足りそうだ。

 ピクチャーモードには「花」「セルフポートレート」「サーフ」「スノー」「夕景」「美術館」「テキスト」「料理」「風景ポートレート」が用意されており、必要十分といった感じ。モードを選択する場合は、ダイヤルをピクチャーモードに合わせ、十字キーの下を押すと選択画面になるので、あとは十字キー上下左右で選択できる。使い勝手は良好だ。

初心者も、それ以外も納得の操作性

 本体上部のモードダイヤル中央に電源ボタンがあり、電源をオンにするとレンズがせり出し、約2.5秒で撮影可能になる。レリーズタイムラグは約0.2秒、撮影間隔は約1.6秒(いずれも公称)だ。起動時間やAFの合焦時間、レリーズタイムラグといったレスポンスは、決して高速とは言えないまでも、このクラスでは標準的なレベルだろう。

 AFは5点測距とスポット測距を切り替えられる。撮影可能範囲は通常で40センチ〜∞、マクロでは18〜50センチ、スーパーマクロでは6〜20センチだ。“マクロに強いペンタックス”だけに、スーパーマクロでもう少し寄れると良かった。

 レンズは、収納時にレンズが鏡胴外に逃げるスライディング・レンズ・システムを採用した光学3倍smc PENTAXズームレンズで、焦点距離は35.6〜107ミリ相当、F値はF2.6〜F4.8で、このクラスでは一般的なものだろう。撮像素子は有効画素数500万画素の1/2.5型CCD。

 撮影で初心者にありがたいのが「イージーモード」だ。これは画角や被写体までの距離などから、カメラが自動的に判断し、シーンモードを選択する機能で、「標準」「ポートレート」「風景」「夜景」から選択される。いちいちモードを選ぶ必要がないので、初心者ではなくても、スナップ撮影に適していそうだ。

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