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重みに“上質”を感じるマルチリモコン――amadana「CR-102」特集:魅惑のデザイン家電(2/3 ページ)

» 2005年06月18日 21時36分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 ボタン電池でも使っているのかと思って説明書を開くと、背面全体が外れて単四形の乾電池が2本入るのだという。確かに側面のパネルと微妙な段差はあるが、蓋を閉めてしまうと平らになり、「amadana」の刻印だけになる。凝った、というより拘った作りだと思う。

photo 背面は、全体を押し上げるようにスライドさせると開く
photo 電池交換の作業は普通のバッテリーカバーのほうが楽かもしれないが、頻繁に行うことではない。たまに発生する面倒より、普段の見た目を重視するのが“デザイン家電”たる所以なのだ。たぶん

 ひとしきり触ってみて、CR-102が普通のリモコンとは一線を画すものだということがよく分かった。“上質な”と形容するのがぴったりとくる、質感の高いリモコンだ。

 デザインを担当したのは鄭秀和氏率いるINTENTIONALLIES。東芝が2002年に発売した「atehaca」(アテハカ)ブランドの設計を手がけたことで知られるが、その流れをくむリアルフリートでは、クリエイティブディレクターとして製品全般を見ているようだ。

シンプルな操作、シンプルな機能

 「CR-102」は、プリセット型のマルチリモコンだ。学習機能は持たず、使用できるのはメーカー側があらかじめセットしたリモコン信号に限られる。冒頭で触れたように、セットされているのは、「TV」「VTR」「DVD」の3種類のみ。使用する機器の選択は、右側面のスライドスイッチで行う。

photo 側面のスライドスイッチ。TV、VTR、DVDを切り換える

 リモコン信号の設定は簡単。スライドスイッチで機器を選択したあと、電源ボタンを押しながら、説明書にある番号のボタンを押すだけでいい。スライドスイッチを動かし、TV、VTR、DVDプレーヤーの3つを設定すれば作業完了。プリセット信号は国内メーカーのほとんどをカバーしているから、不足することはまずないだろう。

メーカー TV VTR
ソニー ○(Rマーク付き機器)☆2☆
松下 ○('87〜) ○('85〜)
東芝 ○('85〜) ○('86〜)
シャープ ○('89〜) ○('87〜)
日立 ○('86〜) ○('86〜)
ビクター ○('87〜) ○('84〜)
三洋 ○('88〜) ○('87〜)
三菱 ○('87〜) ○('88〜)
パイオニア ○('90〜)
フナイ ○('90〜) ○('87〜)
アイワ ○('96〜) ○('96〜)
NEC ○('90〜) ○('90〜)
富士通ゼネラル ○('87〜)
フィリップス ○('96〜) ○('96〜)
DVDプレーヤーは、2003年以前のほぼすべての年度に対応。ただし、録画ボタンは操作できない可能性がある

 なお、ソニーに関しては「プレイステーション2」の動作も確認している。残念ながら自宅にあるプレステ2は最初期型のため検証できなかったが(リモコン受光部がない)、AV機器はテレビとビデオ程度で、DVDをプレステ2で視聴するようなライトユーザーにも適しているかもしれない。

photo 数字のボタンはテレビやビデオのときにダイレクト選局。DVDならチャプターなどの数字を入力するときに利用する。なお、アナログBSチューナー内蔵TVの場合、13、14、15はBSチャンネルの選局ボタンになる

 リモコンの操作部は、だいたい上からTV、VTR、DVDという順に並んでいる。チャンネルのUP/DOWNなどTVとVTRで共用。またVTRの「早送り/巻き戻し」とDVDの「ピクチャーサーチ/スキップボタン」が兼用になっているなど、直感的に理解できるレベルで複数の機能を割り当てている。配置はよく考えられたもので、AV機器に慣れた人ならまず迷うことはない。迷うとすれば、DVDのときに「スキップ」するときは1秒以上の長押しが必要な点くらいか。

photo DVDのときに早送りボタンを押すとピクチャーサーチ。「スキップ」するときは1秒以上の長押しになる

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