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デジタル放送を身近にするソニー“ハッピーベガ”特集:夏ボで狙いたい液晶テレビ(4/4 ページ)

» 2005年06月20日 15時23分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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 ほかの解像度としては1024×768ピクセル、800×600ピクセル、640×480ピクセルの表示が確認できた。PC起動時のBIOS画面なども問題なく表示可能だ。ただし入力信号対する追従は遅く、入力信号の切り替わりが多い起動時などは、ほとんど画面が表示されないこともある(ビデオカードによっても反応が異なる)。

photo 1280×768ピクセルで画面サイズ切り換え「ノーマル」の場合の表示。ほぼドット ツー ドットとなり、文字も綺麗だ
photo BIOS設定画面だが、こちらもクリアに表示されているのが分かる

 画面サイズとしては、RGB入力専用に「ノーマル/フル1/フル2」が準備されており、ノーマルではドット ツー ドット表示(中央に表示)、フル1ではアスペクト比を維持したまま縦方向を画面サイズに合わせて拡大、フル2では縦横ともに画面サイズに合わせた表示になる。縦横の表示位置や、フェース、ピッチも設定できる。

photo PCモニター並みとまではいわないが

RGB入力の設定も豊富。リビングでノートPCを接続といった用途には便利かも

 画面サイズなどは、解像度ごとに設定が可能なので、たとえばゲームで使用する800×600ピクセルは画面いっぱいの「フル2」、ほかの作業で利用する1280×768ピクセルトではドット ツー ドット表示の「ノーマル」といった使い分けができる。RGB入力機能のできはかなり良い。

 ちなみにDVDビデオや地上波をMPEG録画した映像の再生は、RGB接続したPCでの再生がもっとも良好な画質といっても過言ではないと思う。これはもう、目に見えてはっきりと綺麗だ。

 D端子での入力はレビュー済みの製品同様にかなりオーバースキャン表示となり、発色はRGB入力に比較するとずいぶん派手でPCモニターとしてはちょっと使えそうにない。本製品に関してはRGB入力がまともなので、あえてD端子を使う必要はないとは思う。

PCユーザーには悪くない選択肢

 LAN端子は備えるものの、これはブロードバンド環境下でのデジタル放送視聴時の双方向通信用。情報端末としての機能はデジタル放送で提供されるデータ放送のみとなる。地上波アナログ放送のEPGもサポートしないなど、基本的にテレビとしての機能に徹した“割り切り”の多い製品ともいえるが、この割り切りは悪くないと思う。これがインパクトのある価格(現在はともかく、登場時は)に繋がったはずだからだ。

 本製品で気になるのは、やはり映像ソースによる画質の大きな変化。HD映像や1125iで入力された映像は誇張も少なく、癖のない素直な画質だ。反面コストダウンの関係ないのか、内蔵の地上波アナログ放送や1125i以外で外部入力された映像は、本機側でのアップスケーリングに大きな課題を感じる。ただの薄型大画面テレビとしてではなく、デジタル放送の視聴を前提に購入したい。

 またRGB入力が「使える」仕様なので、地上波アナログ放送の録画にPCを使用している人が、PCとの接続も前提にデジタル放送の視聴や大画面での映像再生用に購入するにも悪くない選択肢のはず。テレビ機能を持つPCがあるプライベートルーム用に購入、というケースなら、なかなか悪くない選択肢だと思う。メーカー側の思惑とはちょっと違う使用スタイルな気はするけれど……。

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