着せ替えもできる“ワザあり”プレーヤー「YP-F1ZB」

日本サムスンの「YP-F1ZB」は、ユニークな着せ替え機構を備えたフラッシュメモリプレーヤー。服の襟など直接取り付けられるクリップ一体型となっており、スマートに携帯できる“ワザあり”製品だ。

» 2005年07月26日 00時00分 公開
[ITmedia]
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 日本サムスンが販売を開始したYP-F1ZBは、同種の製品では類を見ない「着せ替え」機構を備えたフラッシュメモリプレーヤー。ユニークなのは着せ替えというギミックだけではなく、本体そのものが襟やカバンのベルトなどに直接取り付けられるクリップ一体型となっており、スマートに携帯できる。

3色の着せ替えパネルで気分にあわせたコーディネートを

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ブラック
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レッド
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ブルー

 本体のサイズは29(幅)×63.5(高さ)×15(厚さ)ミリ・重さ約32グラム。前面にはLEDバックライト付きの液晶ディレスプレイ(128×48ピクセル、3行表示)を備えている。側面には各種の操作ボタンが設けられており、上部には早送りと早戻しのボタン、下部には再生/停止ボタンと録音ボタン、右側面には音量調節を兼ねるメニューボタンを備えている。

 多くのMP3プレーヤーは液晶ディスプレイと並ぶように各種の操作ボタンを備えているが、本製品は本体を回り込むよう側面にボタンが配置されている。その理由が着せ替え機構の採用だ。パッケージにはブラック/ブルー/レッドの着せ替えカバーが付属しており、自由に交換できる。

 写真では伝わりにくいかもしれないが、各カバーの表面には金属的な質感を醸し出す処理が施されている。カバー自体の素材はプラスチックなのだが、この処理のおかげで安っぽさを感じることはまったくない。

 本体カラーがブラックなので、筆者はブラックのカバーが一番マッチするかと思っていたが、ブルーは青というよりも深みのある紫、レッドは赤というよりワインレッドに近い落ち着いた色合いで、実際に組み合わせてみるとなかなかしっくりくる。カバーはドライバーなどの工具を使わず手軽に交換できるので、その日の気分や服装で取りかえるといいだろう。

“ワザあり”のクリップ一体構造

 本体自体の質感も非常に高い。表面に非常に細かなラメが入っており、光の加減で上品に光る。本体を挟み込むよう金属製のクリップが一体化されており、こまかなラメとこのクリップの質感が本製品にあたかも使い込んだ高級万年筆のような、“持ち歩きたい”と思わせる存在感を与えている。

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上部には早送り/早戻しボタンと、イヤフォン端子(USB端子と兼用)が備えられている
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クリップ一体型のデザインがよく分かるショット。クリップは幅もかなりあるので、身につけている最中にズレてしまこともない

 このクリップはもちろん飾りではない。約1ミリという肉厚の金属板が使われており、上着の襟やカバンのベルトに本製品を装着することができる。

 小型軽量なフラッシュメモリプレーヤーの場合、意外と悩みどころになるのが外出時の収納場所。カバンの中にしまっておいてもいいが、それではとっさに操作ができない。本製品のようにクリップを使用して襟などに止めてしまえば、瞬時に操作できるうえ、イヤフォンのケーブルが絡まることもない。ありそうでなかった、ワザありのアイデアといえるだろう。

 パッケージにはネックレス型のイヤフォンも付属しており、首から下げて使う場合にもスマートに利用できる。通勤や通学はもちろん、ジムでのエクササイズやジョギングなど、利用シーンを選ばずに利用できるのは大きな魅力だ。

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クリップを使用すれば、ジャケットの襟に付けておける。ジムでのエクササイズやジョギングなどの際にも重宝するだろう
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ネックレス型のイヤフォンを使用すれば、首からさげて使うときにもコードが絡まることはない

ポータブルプレーヤーとしての機能も本格的

 再生可能なファイル形式はMP3/WMA/WAV/ASF/OGGで、対応ビットレートはMP3が8Kbps〜320Kbps、WMAが48Kbps〜192Kbps、ASFが8Kbps〜192Kbps、OGGが128Kbps〜512Kbps。MP3のID3タグ(ID3 V1、ID3 V2 2.0)にも対応する。

 PCに接続すると「リムーバブルディスク」として認識されるので、対応するファイルをそのままドラッグ&ドロップすればよい。フォルダ構造にも対応しているので、既にライブラリーを構築している場合はそのまま転送すればいい。もちろん、USB2.0に対応しているのでファイル転送は高速だ。1Gバイトもの大容量メモリを搭載しているので、お気に入りの曲はどんどん転送してしまおう。なお、充電もUSB経由でPCから行い、約2時間半の充電で約10時間の連続再生が行える。

 PCにライブラリをまだ構築していない場合には、付属の「Samsung Music Studio」を使用しよう。Samsung Music StudioはCDからのMP3/WMAファイル作成やプレイリストの作成、ID3タグの編集などが可能だ。GracenoteのCDDBも備えているので、インターネットに接続した状態で使用すれば、自動的にアルバム名や曲名、アーティスト名を取得してくれる。

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PCと接続すると「リムーバブルディスク」として認識される
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Samsung Music Studio

 曲の転送と充電が完了すれば、音楽を楽しめる。再生/停止ボタンの長押しで電源が入り、右側面のメニューボタンを押し込めばメインメニューが現れる。そこで「ナビゲーション」を使って再生したいファイル(フォルダ)を選択したのち、再生ボタンを押せばよい。レジューム機能も搭載しているので、一度電源をオフにしても、オンにすれば先ほど停止した部分から、再生が開始される。

 ナビゲーション画面は、音量レバーの上下でカーソル移動、押し込むことで決定となっており、直感的な操作が可能だ。フォルダの上下階層移動は早送り/早戻しボタンで行う。ファイル/フォルダにカーソルをあわせた状態で再生ボタンを押せば再生が開始されるが、ファイルに直接カーソルをあわせた状態でメニューボタンを押し込めば、その曲がプレイリストに登録される。

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再生中の液晶表示
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スクリーンセーバーとして用意されている時計

 液晶にはLEDバックライトが用意されており、暗いところでも問題なく利用できる。また、スクリーセーバー(2種類の絵柄と時計表示)も利用可能となっている。LEDバックライトがオフにならないとスクリーンセーバーは起動しないが、コントラストが高く認識性も良いので、ライトなしでもかなり見やすい。スクリーンセーバーを「時計」にしておくと、携帯時に便利かもしれない。

録音可能なFMラジオやSRS WOWなど、その他の機能も充実

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FM放送を受信中

 ボイスレコーディング機能や録音可能なFMラジオ、特殊音響効果「SRS WOW」なども備えている。

 ボイスレコーディング機能を使うには、側面の「REC」ボタンを押すだけ。再度押すまで録音が継続され、「VOICE」フォルダにWAVファイルが作成される。FMラジオも使い方は簡単で、メニューボタンを押して「FMラジオ」を選択後、早送り/早戻しボタンを押せばプリセットされている放送局の切り替え、長押しすれば受信可能な放送局を探し出してくれる。チューニングした状態でA-Bボタンを押せばその周波数を保存できる。

 ラジオの録音も簡単で、受信中に本体下部にある「REC」ボタンを長押しするだけだ。もう一度「REC」ボタンを押すまで録音は継続され、メモリ内の「FM_ENC」フォルダに128kbpsのMP3形式で保存される。感度も良好で、自宅はもちろん通勤中や社内でも快適なリスニングを楽しめた。

 音質についても充実した機能を備えている。イコライザと低音強調、「SRS WOW」によってかなり細かく自分好みの音質を作り上げることができる。

 イコライザはノーマル/クラシック/ジャズ/ロック/ユーザーEQの5種類が用意されており、プリセットの4種を利用する際には、低音強調を同時に利用することもできる。SRS WOWは、3Dサラウンドを作り出す「SRS」、低音を強化する「TruBass」、音像を明確にする「Focus」から構成される特殊音響効果で、本製品では「SRS」と「TruBass」、すべての効果を兼ね備えた「WOW」が選択できる。


 本製品は同社製フラッシュメモリプレーヤー「YP-C1」(レビュー)「YP-T6」(レビュー)と同じく、ポータブルプレーヤーとして十分な機能を備えており、普段の利用で機能に対しての不満を抱くことはないはずだ。

 最も注目すべきは、着せ替えというギミックによる“楽しさ”と、クリップ一体型というユニークなスタイルからもたらされる“使いやすさ(実用性)”だろう。現在の市場には多くのフラッシュメモリプレーヤーが登場しており、機能面の均一化が進んでいるが、プレーヤーとして十分な機能とクオリティを持ちつつも、“楽しくて実用的”なデザインを備えた本製品は、多くのユーザにアピールするに違いない。

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提供:日本サムスン株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年12月31日