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“どこでもDVD”生活を3万円弱で――東芝ポータロウ「SD-P1600」レビュー:ポータブルDVD特集(2/3 ページ)

» 2005年07月27日 13時42分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 ディスクの動作音に関しては、回転の開始時および停止時には「ゴォー」とかなり大きな音が鳴るもの、再生中は比較的静かだ。一方、発熱については、長時間視聴していると、本体の右側底部が結構熱くなる。

 液晶は、標準設定ではほんの少しだけ赤に寄った印象だが、全体に発色はよく、画面も十分に明るい。画面周辺での明度低下なども見られず、明るさはほぼ均一だ(画面最下部の左右両端のみ、やや暗い感じはあるが、ほんのわずかな面積)。ただ、7型というサイズながら、画素数は480×234ピクセルにとどまり、実際の見た目でも格子がはっきりと認識できてしまう粗さだが、価格を考えれば、サイズ、質ともに十分満足できる内容といえる。

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 前後チャプターへのスキップでは即座に次の映像が表示されるなど、操作への反応は比較的速いと感じたが、本体ボタンについては「押したつもりだが、入っていなかった」というケースも若干あった。また、本体には、カーソル、ENTER、再生、停止、一時停止、メニューなど、基本的なボタンは備わっているものの、早送り/早戻しはなく、スキップの長押しでの対応となる。

 リモコンのほうには、この早送り/早戻しが個別に用意されており、ともに押すたびに2/4/8/16倍速と切り替わる。また、チャプター番号指定用の数字ボタンもあるので、快適かつ自在に頭出しを行いたいなら、外出先でもリモコンを使用したほうがいい。

photo 製品一式にはバッテリーパック、ACアダプターのほか、リモコンも含まれている。本体上のボタンだけでも基本的な操作は可能だが、できればリモコンも一緒に携帯したほうがいいだろう

 そのほか、操作ボタン類に関して気になった点としては、「オープン」ボタンの位置が挙げられる。自分だけなのかもしれないが、本体を右手でつかもうとしたとき、親指がちょうどこの位置に来て、ボタンを押してしまうという事態が何度かあった。再生中ならディスクが停止して、ドライブのフタがオープンしてしまう。

 電源はスライド式のメカニカルスイッチで、待機モードなどは特にない。本体を閉じると、画面は消えるが、ディスクは回転したままだ。使用しない状態が一定時間続くと回転は止まるものの、本体の開閉とも連動したほうがいいと思う。たとえば、映画鑑賞中にいったん再生を停止して、電車の乗り換えをする場合などに、フタを閉じて持ち運ぼうとしても、ディスクは止まらないため、若干の不安がともなう。電源を切ればいいのだが、それでは続き再生(リジューム)がきかなくなってしまうのだ。

photo 電源はスライドスイッチで左側面にある。バッテリーパックは、電源を切っておかないと充電されない

 ACアダプターはボックス部のサイズが9×4×3センチ程度で、本体へのケーブルが直付け、さらに、一般的な電源ケーブルを接続するという、ノートPCでよく見るタイプだ。ケーブルの長さはそれぞれ約1.3メートルと約2メートルで、合計3メートル以上となるので、電源が確保できる部屋で使う分には、コンセントが多少遠くてもバッテリーなしでの運用が可能だろう。

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