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RDシリーズの新スタンダード「RD-XS57/XS37」を徹底検証(前編)レビュー(2/5 ページ)

» 2005年07月28日 11時30分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 AV入力は3系統(1つは前面)、AV出力が2系統で全てS端子付き。ほかにD2出力、光音声デジタル出力、DV入力(i.link、前面)を装備する。RD-XS57には、さらにD1入力、同軸音声デジタル出力、HDMI出力、スカパー連動用ケーブルコネクタがある。AV入力3は、AV入力1へスルー出力(電源オフ時でもバイパス出力)が可能になっている。

photo RD-XS37の背面端子群
photo RD-XS57の背面端子群。基本のAV入出力はほぼ共通だが、RD-XS57には上位モデルらしくD1入力や同軸光デジタル音声出力などが追加されている。スカパー!チューナー連動用端子もRD-XS57だけが装備する

 リモコンは2004年夏モデルからデザインが変更されている。Gコード録画予約機能が廃止されたため、不要となった上部の液晶ディスプレイた「Gコード」ボタンが省略されている。本体の多機能性を象徴するかのようにボタン数は多いが、基本操作用のボタンは中央に集約されており、基本的な操作性は悪くない。ただしナビボタンまで指を伸ばすのは、片手ではちょっと辛いだろう。

photo RD-XS37用のリモコン(左)は本体カラーに合わせたホワイト。機能そのものは共通だ

 松下「DIGA」シリーズのようにどんどんリモコン操作をシンプル化していく傾向もあるが、RDシリーズのような多機能モデルの場合、むしろ多ボタンで機能をダイレクトに呼び出し可能にすることで、操作性に配慮しているともいえる。RDシリーズの場合、各ナビ機能間をダイレクトに移動(いちいち各メニューを終了させる必要がない)できるため、逆にナビボタンを省略されても困る。とっつきやすいとはいえないが、製品の性格を考えると妥当なデザインだろう。

「おまかせ自動録画&番組おっかけ」で予約録画のトレンドをカバー

 EPGの採用では他社に先行したRDシリーズ(といってもPC連携だが)だが、スポーツ中継延長への対応は2005年に入って登場した3 in 1の「RD-XV34/44」でようやく対応した。RD-XS57/37では、キーワード検索による「おまかせ自動録画」、番組の放送時間変更にも追従する「番組おっかけ」もサポート。現在の予約録画のトレンドをすべてカバーしたことになる。

 EPGは放送波で受信を行う「ADAMS」と、インターネット取得する「iNET」の2本立てとなる「WEPG」。ADAMSでは従来地方局では2日分しか番組情報が提供されていなかったが、最近は都市部同様に8日分取得できるように改善されている。ただしサービス自体が提供されていない地域がある点は変わっていないので、注意は必要だ。また、ADAMSで提供されるのは地上波アナログ放送とBSアナログ放送の番組表のみ。

photo 4時間表示。録画予約済みの番組は背景が赤になり、録画ユニットのマークも表示される。ラテ欄表示とは縦横が入れ替わっているが、競合製品と比較すると一覧性は高い部類に入る

 iNETの場合、ケーブルテレビやスカパー!で放送されている専門チャンネルの番組表も提供されており、必要に応じてオンデマンドで受信(最初の利用時や、番組表表示チャンネルの追加時など)も行えるため、おそらくITmedia読者の多くはiNETを利用するだろう。ADAMSとiNETの併用も可能だが、単に地上波アナログ放送とBSアナログ放送がADAMSで受信されるだけで、とくにメリットがある訳ではない。

 番組表は8チャンネル、最大6時間分を一覧可能。従来のRDシリーズから大きな変更はない。録画予約のロジックも変わっておらず、2つの録画ユニットである「R1/R2」は録画予約時に明示的に指定する必要があるものの、使い分けの必要が発生する場合(同じ時間帯に予約録画が重複)は警告が表示されるので、その場で選択するだけでいい。またスポーツ中継延長による録画時間の延長分も録画予約時間に含まれるので、録画予約時に録画ユニットを指定する方式でも不都合は発生しない。

photo 録画予約の時間が重なる場合、録画予約開始時にこのような警告が表示される。基本的にはこのまま決定ボタンを押して録画予約作業を続行すれば、W録で問題なく録画される

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