　このようなロジックになっているのは、通常予約を優先する意味もあるだろう。「番組おっかけ」をサポートする関係上、通常予約でも最新のEPG情報で録画時間が変更される可能性があるので、EPG情報が更新されたらまず予約録画時間が近い通常予約分の録画時間の確認や修正を実行し、次に「おまかせ自動録画」分で予約録画時間の近づいた候補を実際に録画予約するわけだ。

　もっとも「おまかせ録画」では、検索結果の一覧からその場で録画予約をしてしまうこともできるので、録り逃しを絶対にしたくない番組はとっとと通常録画予約にしてしまえば済む問題でもある。RD-XS57/37では、「おまかせ録画」をあくまで保険として考えておけば、便利な機能であることは間違いなさそうだ。

　RD-XV34/44で導入された「スポーツ延長＆ドラマ延長」機能は、「番組おっかけ」として機能強化された。本体のEPGを使って毎日、毎週といった繰り返し録画を録画予約した場合に機能し、番組名などを元に前後2時間までの放送時間の変動に対応する。スポーツ中継延長でも連ドラ最終回の放送時間拡大はもちろん、放送時間が毎日、毎週のように変化することも珍しくない深夜番組も予約時間に対しても有効だ。前後2時間まで、番組をおっかけて録画時間を変更してくれる。

スポーツ中継の延長にも放送時間の変更にもしっかり追従してくれた。問題はこの翌週に発生したのだが……

　ただ、この「番組おっかけ」。ロジックとしてはちょっと首を傾げる部分もあった。最新の録画番組名をキーにして次回の録画の検索をしているようで、特別番組などで番組休止があると、本来指定した時間で録画は実行されるものの、このとき録画した別の番組名にすり変わってしまうことがあるようだ。具体的にいうと、「あしたまにあ～な」を録画するはずが、いつのまにか「速報！甲子園への道」をおっかけて録画していたのだ。あくまで例外的な事象だとは思うが、番組改編期などはときどき確認するなど注意したほうがいい。

　ちょっとケチを付けすぎた気もするが、予約録画機能としてはトレンドを全て抑えており、高機能であることに間違いはない。ADAMSでもiNETでも、番組名の省略がない訳ではないが、概ね一定のルール内で行われているから“番組名の揺らぎ”が少ない。この点は、おなじく「おまかせ録画」対応機だが、「G-Guide」を採用しているスゴ録やパイオニア製品より安心できそうだ。

　細かい点だが、録画予約時に番組名を利用してフォルダが作成できるようになったのはなかなか便利だ。これだと繰り返し録画を行う新しい予約の時などにどんどんフォルダを活用する気になる。従来のように、事前にフォルダ名を設定しておく必要がなくなり、またリモコンで文字入力をしなくて済むだけで、こんなに使う気になるんだ……と意外な気分にすらなった。

録画予約時に番組名でフォルダを作れるようになった。サブタイトルの削除程度ならリモコン操作でも苦にならないので、フォルダをどんどん使う気になれる

　またE-Mailの設定も必ずしておきたい。「おっかけ録画」で録画ミスが発生しそうな場合、Eメールで通知を受信することができるからだ。メール予約なんて面倒なことはしない、という人でも設定しておくことをお勧めする。

こんなメールが届く

実用性と楽しさを兼ね備えた「おすすめサービス」

　「おまかせ自動録画」「番組おっかけ」とともに、RD-XS57/37で新機能として搭載されたのが「おすすめサービス」だ。対応製品（といっても現状はRD-XS57/37のみだが）で予約録画した番組のランキングがサーバ側で集計され、これを「総合」「ジャンル別」にランキング表示してくれる。世間一般のランキングというよりは、なにかRDユーザー全体の傾向を示しているような気もするが、下手に番組表をだらだらと眺めるよりも役に立ちそうだし、視聴率などとのズレを比較してもなかなか楽しい。

　また「あなたのおすすめ」は、自分のこれまで予約した番組の傾向からのお勧め番組を、「みんなのおすすめ」は同傾向の予約録画をしている他ユーザーの傾向からお勧め番組を表示してくれる。筆者は地上波はバラエティ番組の録画が多いのだが、「あなたのおすすめ」にはバラエティ番組がずらりと並んだ。これもまた役に立ちそうな機能だ。