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誰もが使える“万能選手”――松下LUMIX「DMC-FX9」レビュー(2/5 ページ)

» 2005年08月10日 11時46分 公開
[小山安博,ITmedia]

 レンズは従来機と同様に、非球面レンズ3枚を含む6群7枚構成のライカDC VARIO-ELMARITレンズ。光学ズーム倍率は3倍で、焦点距離は35ミリ判換算で35〜105ミリ。明るさはF2.8〜F5.0。撮影可能範囲は50センチ〜無限大、マクロモードでワイド端が5センチ、テレ端が30センチ〜無限大だ。レンズスペックについてはFX8と同じだ。

photo レンズは沈胴式。レンズスペックはFX8と変わらない

 レスポンスも従来通り高速だ。起動時間がFX8の3秒から2秒に高速化されたほか、0.006秒のレリーズタイムラグ、約0.27秒で合焦する「高速1点AFモード」といったレスポンスは快適。撮影中のストレスはほとんど感じなかった。

 定評のある光学式手ブレ補正ジャイロ(MEGA O.I.S)の威力は健在。画像処理LSI「ヴィーナスエンジンプラス」によって1秒間に4000回という高速な処理を行うことで手ブレ補正を高精度化した、としている。

 実際、使ってみるとやはり手ブレ補正の効果は抜群。一眼レフカメラなどと比べるとホールディングが難しいコンパクトデジカメだからこそ、手ブレ補正は重要な機能だ。コンパクトカメラは、つい片手撮りをしてしまう人も多いので、こうした取り組みはぜひ他社も追随してもらいたいところ。

 前述の通り、画像処理には「ヴィーナスエンジンプラス」を搭載する。画質と省電力化を向上させたとしているが、これも手ブレ補正と同様、FX8と同じものを採用している。

 FX8にはない機能といえば、アスペクト比切り替えモードにおける3:2のサポートだ。3:2は35ミリ判銀塩フィルムやデジタル一眼レフカメラと同じアスペクト比で、ワイドテレビと同じ16:9のアスペクト比とともに、ひと味違う雰囲気の写真が撮れる。ただ、LUMIXの「DMC-LX1」の16:9とは異なり、CCD自体は4:3なので、CCDの一部を利用しないことでアスペクト比を変更している。

photo 一般的な4:3、従来から存在した16:9に加えて、新たに3:2をサポート

 また、シーンモードに「星空」と「キャンドル」が追加されている。星空モードは、15秒/30秒/60秒という長秒露光が可能で、通常の夜景モードよりも長い露光ができるので便利そうだ。キャンドルモードは、キャンドルの光を生かした撮影ができるモード。

 これ以外に12のモードがあり、ダイヤルを「SCN」にあわせて画面から選択する。アイコンと文字で分かりやすく、しかもモードに合わせて十字キー左を押すとそれぞれのモードの解説が表示されるのもいい。

photo ダイヤルを「SCN」に合わせるとシーンモード選択画面になる。十字キー右で決定
photo 十字キー左で各シーンモードの説明が表示される

こなれた操作性と大画面/高精細液晶

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