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“コダックの本気”はプリンタとのセットで――V530&プリンタードックレビュー(3/6 ページ)

» 2005年08月12日 18時10分 公開
[小山安博,ITmedia]

気軽に撮影できる操作性

 レンズはドイツのレンズメーカー・シュナイダーの「シュナイダー クロイツナッハ C-バリオゴン」を採用する。ズーム倍率は光学3倍で、焦点距離は35ミリ判換算で36〜108ミリ、明るさはF2.8〜F4.8。撮影距離は通常で60センチ〜∞、マクロは広角側で5〜70センチ、望遠側で40〜70センチ。撮像素子は1/2.5インチ有効画素数500万画素CCDを搭載する。このあたりのスペックはいたって一般的だ。

 撮影設定としては、ホワイトバランスが オート/昼光/白熱灯/蛍光灯/晴天/日陰、ISO感度がオート/ISO80/100/200/400/800から選択できる。コンパクトデジカメでISO800まで用意しているモデルは少ないので、ISO800の高感度が選べるのは嬉しいところ。ただ180万画素サイズでしか撮影できないのは残念。ISO800画像が想像よりもノイズが抑えられているので、なおのこと惜しい。

 いずれにせよ、基本的にはオートで撮影するカメラなので、あまり深いことを考える必要がない、ということだろう。シャッタースピードや絞りは設定できず、撮影中や撮影後にもカメラ内には表示されないのが残念だが、そのあたりは気にせずに使うべきカメラだろう。

 撮影中の画面表示は、デフォルトの場合はフラッシュや画像サイズ、露出補正値などしか表示されないが、ホワイトバランスやISO感度、画像サイズ、AFモード、測光方式などを変更した場合、それらも表示される。シャッタースピードと絞り値は表示されないが、必要十分だろう。十字キー上で上記項目に加えてリアルタイムヒストグラムを表示することもできる。

 面白いのが「手ブレ警告アイコン」だ。メニュー画面の設定からオン/オフが設定できるが、画像のシャープネスのレベルを判断し、手ブレしているかどうかを表示する、という機能だ。緑色であれば、シャープネスが10×15センチのプリントに適しているレベルで、黄色は「十分適していない」、赤色が「十分でない」と判断される。

 撮影後はプレビュー画面に手ブレ警告アイコンが表示される。赤色で出た場合は手ブレと判断して撮り直しをした方がいいだろう。また撮影中は、露出が十分ではないと「AE」マークと赤い点が点滅して知らせてくれる。

photo 撮影前後でヒストグラムも表示可能。それ以外の撮影情報は少なめだ。左上にあるのが手ブレ警告アイコン

 十字キー下にはマクロ/遠景の切り替えが割り当てられている。前述の通り左右キーには露出補正が割り当てられており、ダイレクトに露出が補正できる操作性はいい。

 AF合焦速度やレリーズタイムラグといった基本的なレスポンスは十分なスピード。撮影後、5秒間プレビュー画面が表示され、このときにDeleteボタンを押せば、すぐに画像が削除できる点はいい。プレビュー表示中も、シャッターボタンを半押しすればすぐに撮影に戻れる。

 キヤノンや松下電器産業で採用している、カメラの縦横位置を判断してEXIF情報に位置を書き込む機能にも対応しており、対応するPCソフトで閲覧すると、縦横位置が正しく表示される点も便利だ。

アルバム分けが便利、電池寿命は要改善か

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