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サブがメイン? 風変わり2万円モデル――エバグリ「DN-TF-DVD500」レビュー:ポータブルDVD特集(2/3 ページ)

» 2005年08月15日 09時28分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 これまで紹介してきた製品は、すべてワイド液晶画面を採用しており、また、最小の三洋電機「DVD-HP62」でも6.2型の画面サイズを確保していた。この「DN-TF-DVD500」の画面は3.5型とかなり小さいうえ、ほぼ4:3(72×51ミリ)の比率になっている。そのため、シネマスコープやビスタサイズで収録されている映画などは、輪をかけて小さな表示にとどまってしまう。デフォルトでは、画面表示が4:3 LB(レターボックス)に設定されているが、場合によっては、4:3 PS(パン/スキャン)へ変更して、画面の左右をカットして鑑賞したほうがいいかもしれない(ただし16:9映像の場合、パン&スキャンに対応していないものも多い)。

 また、液晶はサイズが小さいだけでなく、表示もやや粗い。480×234ピクセルという画素数自体は、ほかの製品と比較しても特に低いレベルではないが、むしろ、格子が目立って見えてしまうのが問題のようだ。字幕もかなり読みづらい。また、視野角は非常に狭く、ちょっと角度をずらすと、色が反転して見えてしまう。

photo 液晶画面は3.5型で、画面比率はほぼ4:3となる。画素数は480×234ピクセルを確保しているが、隙間が目立つので、かなり粗く見えてしまい、字幕も読みづらい。ただ、発色はなかなかいい

 しかし、これらを除けば、まったくダメというレベルではなく、悪くはない。色はしっかりと乗り、動きの激しいシーンでも応答速度はまずまず。作り手側もあくまで“緊急避難用画面”として提案しているに違いないが、不思議なものでじっと眺めていると、それなりに映画に没頭できるものだ。ただし、30センチほどの距離と、真正面からの角度をずっと維持する必要はあるが……。

 電源端子は本体側とバッテリー側の両方に用意されている。少々わかりにくいが、本体のみで利用する際は本体側へ、充電する場合にはバッテリー側の端子へ電源アダプターを接続する仕組みだ。バッテリー側の端子の横にはインジケーターも装備されており、充電中は赤く点灯し、完了すれば緑に変わる。

photo 充電を行う際には、バッテリー側の端子へ電源を接続する。充電中はLEDが赤く、完了すれば緑に点灯する。本体と接続していなくても充電できるのは便利だが、ACアダプターは1個しかないので、その間、本体のみで利用可能なわけではない。通常は本体に装着したまま充電を行うだろう

 バッテリーでの連続再生時間は、仕様上は最大で約2時間30分とのことだが、実際に試してみたところ、もう少し駆動した。2時間45分前後で画面の片隅にバッテリー切れアイコンが表示され、2時間50分程度で画面が消えて終了。また、充電時間は3時間半弱だった。画面が小さいこともあるだろうが、バッテリーはさほど大きくないわりには(というか、形状と構造により、あまり大きさを意識しない)、意外と持つといえるだろう。

photo バッテリーは本体よりもやや小さな円形で、厚さは1センチ弱。本体にバッテリーを装着した場合の高さは4センチ程度となる

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