本体上の操作ボタンは、液晶画面の下にまとめられており、中央にカーソルボタン、その左側には再生、停止、ディスプレイON/OFF、右側には前/後スキップ、セットアップが並ぶ。ボタンはしっかりと押し込む必要があるのだが、平置き状態であれば特に問題はない。
ただ、スタンド利用して本体を立てた状態では、不安定になってボタンを押し込みづらくなる。両手で操作するか、親指で操作して残りの指で本体背面を支えるようにするしかないだろう。もちろん、付属リモコンを使えば、快適に操作が可能だ。ボタン類の下には“本当のサブ”として、チャプター番号や経過時間を表示するための、7セグメント1行表示の液晶ディスプレイを装備している。
再生できるディスクは、市販のDVDビデオ、そして、ビデオモードで記録されたものであればDVD±R/RWにも対応する。CPRM(コピーワンス)ディスクやDVD-RAMは再生不可だ。もちろん、オーディオCDや、CD-R/RWに保存されたMP3やJPEGも読み込める。例によって、2層記録のDVD-R DL、および、DVD+R DLも試してみたが、これらも特に問題なく再生された。
通常はヘッドフォンをするので聴こえないが、ディスクの動作時には多少の回転音がしている。本体を立てた状態でも、心配していたほどではない。ただ、それよりも縦置きのままディスク回転中に移動させたりすると、やはり内部でディスクが周囲に接触してしまう。当然ながら、そうした行為は避けたほうがよさそうだ。画面を上に向けた状態であれば、少々動かしても回転は安定している。また、長時間使用していると本体の背面が熱を帯びてくるが、縦置き状態ではもちろん自分に接触しないものだし、平置き状態でもバッテリーがカバーしてくれるので特に問題はない。
ともかく、製品のスタイルとコンセプトが目立ってユニークなのだが、なにしろ、画面が小さく、特に映画などのワイド映像では実質的な表示がきわめて小さくなってしまう。とはいえ、本体のコンパクトさを維持するためには、どう工夫しても、これ以上の画面サイズは難しいのもたしかだ。
そうすると、やはり外出先でのビデオ鑑賞を目的にするユーザーにはあまり向かない。しいて言うなら、普段はCDプレーヤー(MP3、またはオーディオCD)として利用し、ごくたまにある長時間移動時にDVDで映像を楽しみたいという人ならアリといえるだろうか。その方面に絞り込んで、音楽再生時の画面(ほかの製品同様に、経過時間程度のごくシンプルな表示しかない)に少し工夫してみても、面白かったかもしれない。
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