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“自宅の壁を水族館化”計画大画面を映画観賞以外にも使い倒す〜第1弾〜(3/4 ページ)

» 2005年09月10日 04時00分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 勢い余って、世話をするほうの「AQUAZONE AX Special BOX」(AQUAZONE AX+AQUAZONE AXアロワナ。8000円前後)も購入してみたが、やはり、このシリーズは通常サイズの画面で楽しむべきもののようだ。まあ、もともと大画面を想定して制作しているはずはないので、しかたない気はする。うーん、ダメかあと、再度、インターネットを浮遊する。海外モノで何かいいのはないかなと……。

 グラフィックがきわめてリアルなのは「Sim AQUARIUM 2」か。試用版がダウンロードできる。しかし、これも通常サイズの画面向きという印象。ほかにも、結構いろいろあるものだが、大画面向きとはいえるものはなかなか見当たらない。それもそのはずで、どれもこれも単なるスクリーンセーバーとしてつくられたソフトであり、こんな妙な視点で評されても困りものに違いない。

ワンパターンだが、サメの接近に息を呑む「Sharks, Terrors of the Deep」

 それでも、探せば目的の品はあるものだ。まずは、「Sharks, Terrors of the Deep 2.0」というシェアウェアが大画面に映える。試用版で試してみたところ、かなり満足できたので(もちろん、1280×720解像度に設定可能)、19.95ドル払って制限を解除した。

photo LifeGlobeの「Sharks, Terrors of the Deep 2.0」。10種類以上のサメと3つのシーンを組み合わせた、8パターンの“タンク”が用意されている。大画面で観ると、最も手前のLeopard Sharkから、奥のほうを泳ぐサメたちまで、かなりの距離が感じられる

 この「Sharks, Terrors of the Deep」は水槽ではなく、実際の海底の雰囲気を再現している。登場するのは、Great Hammerhead Shark(ヒラシュモクザメ)、Great White Shark(ホオジロザメ)、Lemon Shark(レモンザメ)、Tiger Shark(イタチザメ)などなど、豊富なサメたちのほか、サメ科であるマンタや小さな熱帯魚らしきものも花を添える。

 これらの魚たちは、画面に映っている一定範囲だけを回遊するのではなく、はるか遠くを泳いでいたり、あるいは、手前方向を含む画面外へ去って行きもする。そのため、画面に表示されている海底風景は、大げさにいえば、数十メートル先まで見通しているような、奥行きに富んだ感覚だ。

 比較してみると、魚の動きは「水中庭園」がAIで、「Shark」は単なるパターン。しかし、AIだからといって、それだけで生きているように見えるわけではない。知能を感じさせるためには、単体の行動ではなく、魚どうし、あるいは水流や岩、海草などとのインタラクションのほうが重要かと思う。一方の「Shark」は、AIどころか、それぞれの魚ごとに泳ぎパターンが用意されているだけだが、出現する位置とタイミングはランダムなので、出現数を多くすれば、それなりにリアルに見えるものだ。

 しかも、あらかじめ用意されたパターンなので、サメがこっちへ真っ直ぐ近づいてきて、大きな口を開け、鋭い歯を見せながら通り過ぎていくという演出もふんだん。ワンパターンといってしまえば、それまでだが。

photo 「Sharks, Terrors of the Deep 2.0」の場合、サメの泳ぎはパターン化されたものだが、その分、いささか演出的な行動も盛り込まれているのはうまい作り方だと思う

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