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スタンダードなスペックは“優等生”の証――キヤノン「IXY DIGITAL 60」レビュー(2/5 ページ)

» 2005年09月12日 06時27分 公開
[小山安博,ITmedia]

高級感のあるデザイン、こなれた操作性

 デザインはほぼ従来通りのものを採用。もともと質感の高い洗練されたデザインのIXY DIGITALシリーズだが、60ではさらに質感を高める工夫として、レンズリングとレンズサークル部に、光が美しく反射する極光処理を施してある。従来は高級腕時計などで使われていた仕上げらしく、確かに見た目は美しく、高級感がある。

photo レンズ回りの美しい処理が目を引く。高級ステンレスを使った外装も質感が高い

 背面のボタン配置は、おおむね55と同じだが、液晶大型化にともない、静止画/動画/再生を切り替えるモードスイッチが縦型に、十字キーが小型に、それぞれ変更されている。

 また、55では十字キー上で測光モードが変更できたが、60ではISO感度に割り当てが変更されている。測光モードよりも、ISO感度の変更の方が明らかに利用頻度が高いため、これはうれしい変更点だ。

photo ボタン類は液晶右側に集約される。適度な大きさで押しやすく、操作性はいい

 撮影設定は、従来通り十字キー中央のファンクションボタンを押すことで、撮影モード/露出補正/ホワイトバランスなどがすばやく設定可能。それ以外の細かな設定はメニューボタンから設定する。

photo キヤノンのコンパクトデジカメ特有のファンクションメニュー。よく使う撮影設定にすばやくアクセスできる
photo 細かなカメラ回りの設定はメニュー画面から。設定項目は多い。個人的にグリッドラインの表示/非表示は、ディスプレイボタンで切り替えられるとよかった

 このクラスのカメラだとシーンモードが豊富に用意されている例が多いが、このカメラはそれほど多くなく、ポートレート、ナイトスナップ、キッズ&ペット、パーティ/室内、新緑/紅葉、スノー、ビーチ、打ち上げ花火、水中が設定可能。ポートレートとナイトスナップ、キッズ&ペットは、ファンクションボタンからすぐ選択できるが、それ以外のモードは、キッズ&ペットを選択し、さらにメニューボタンを押さないと選べないので、少し手間を感じた。

 独特の操作性はないので、操作で迷うことはほとんどないだろう。撮影中にイージーダイレクトボタンが何も割り当てられていない点が少し気になったが、操作性は特に悪くはない。

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