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ソニー、自動音場補正機能を備えたフラグシップAVアンプなど

» 2005年09月20日 19時28分 公開
[ITmedia]

 ソニーマーケティングは9月20日、フラグシップモデルとなるAVアンプ「TA-DA9100ES」と、同じくフラグシップモデルのSACD/DVDプレーヤー「VP-NS9100ES」を11月21日より順次販売すると発表した。価格はTA-DA9100ESが68万2500円、VP-NS9100ESが27万3000円。

自動音場補正機能を備えたフラグシップモデル「TA-DA9100ES」

 TA-DA9100ESは入力から出力までの全段階を32ビット処理するフルデジタルアンプ「32bit S-Master PRO」を搭載、これまでのフラグシップモデル「TA-DA9000ES」に比べて約64倍という精度を持つ9.1ch対応AVアンプ。

photo TA-DA9100ES

 新機能として、付属マイクを用いればわずか30秒で、視聴環境に適した音量バランスや周波数特性設定などの補正が行える自動音場補正機能を搭載した。調整後にはすべてのスピーカー特性をフラットにする「フラット・モード」、前方スピーカーを基準としてその他のスピーカーを調整する「フロント・リファレンス」、大きな部屋のゆったりとした音場感を再現する「エンジニア・リファレンス」といった音場特性を選択できる。

 32ビットフルデジタルアンプ「32bit S-Master PRO」は、入力信号を完全なデジタル領域で処理できるほか、スピーカーを直接駆動するためにD/Aコンバーターがそのままパワーアンプとなるために、アナログアンプに存在していた音のひずみがまったくないという。オーディオ情報を損なわずに細やかな音量調節が行える「パルスハイトボリューム」、低音感を再現する「DCフェーズリニアライザー」といった機能も備えた。

 デジタルインタフェースのi.LINKとHDMIを搭載。i.LINKを使用した、理論上はジッターをゼロにする事が可能な双方向同期伝送方式であるH.A.T.S.(高品質デジタル・オーディオ送信システム)も備える。HDMIについてはリピータ機能を搭載しており、入力されたデジタル信号から音声ストリームのみを抜き出すことができるほか、圧縮ストリームをデコードして、マルチチャンネル出力することもできる。

 コンポジット/Sから入力された映像をコンポーネント信号へ変換するアップコンバーターと、コンポーネント信号をコンポジット/Sへ変換するダウンコンバートが可能なほか、インターレース/プログレッシブの変換機能(I/P変換)も搭載している。

 i.LINKとHDMIのほかにもインタフェースとして、映像入力×8、映像出力×3、D4×4(入力×3、出力×1)、S映像入力×8、S映像出力×3などを備える。本体サイズは430(幅)×238(高さ)×480(奥行き)ミリ、28.5キロ。

「スーパーオーディオD/Aコンバーター」を搭載した「DVP-NS9100ES」

 SACD/DVDプレーヤーの「DVP-NS9100ES」は、1つのIC内部に複数の1ビットD/Aコンバーターを含む「スーパーオーディオD/Aコンバーター」を搭載した。個々の1ビットD/Aコンバーターで行われた出力はIC内部で計算されるため、従来方式に比べて音のひずみが少ないという。オーディオ専用のマスタークロックは、D/Aコンバーターの近くにレイアウトされており、ブレの少ない信号を供給する。

photo DVP-NS9100ES

 アナログ回路専用のトランスを備え、そのトランスもオーディオ用/ビデオ用に独立した巻き線が用意されており、相互干渉を防ぐ仕組みとなっている。オーディオ基板は4層構造で、電源供給ラインとグラウンドが強化されている。

 ビデオ用として14ビット/216Mzという高速なD/Aコンバーターを搭載する。ヌケのよい映像を映し出すことができるほか、同社独自のインターレース/プログレッシブの変換機能(I/P変換)である「プレシジョン・シネマ・プログレッシブ」は10ビット処理されており、大画面でも走査線が目立ちにくい。

 インタフェースとしてi.LINK×2やHDMIを備えており、1080iへのアップコンバートが可能なアップスケーラも搭載している。本体サイズは430(幅)×125(高さ)×390(奥行き)ミリ、約10キロ。

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