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車でも高品質な音楽と映像を――次世代カーオーディオはどうなる?A&Vフェスタ2005(2/3 ページ)

» 2005年09月22日 13時27分 公開
[小山安博,ITmedia]

三菱電機

 三菱電機は、春夏モデルのカーナビを展示。このモデルは、「ドラコン」と呼ばれるハンドル装着型コントローラーを使った操作システムを採用。従来はタッチパネルやリモコンなどを使わなければならなかった操作を、ハンドルにつけたコントローラーで行える、というもの。音声によって次の操作が指示されるので、運転中でも、画面を見ずに操作ができる。

 AV機能としては、約3000曲の音楽CDの楽曲を保存でき、約20万曲のCDDBデータベースを保存しているほか、携帯電話をつないで通信することで、最新のデータもダウンロードできる。HDD内に保存した楽曲をドラコンで再生することも可能。

 前面にAUX入力端子もあるので、iPodなどの携帯型音楽プレーヤーを接続することも可能だ。ただし、AUX端子につないだプレーヤーをドラコンで操作することはできない。

photo 三菱のカーナビ。ハンドルについているのがドラコンのコントローラー

日本ビクター

 日本ビクターでは今回、スピーカーの振動板として木を使ったウッドコーン・カースピーカーを開発、新商品としてデモ展示をしている。通常のスピーカーとしても発表されている製品だが、カーオーディオ用に独自の工程を加え、過酷な車内環境への対策も加えた。

 そのほか、新商品の液晶モニターなども展示しているが、面白いのが、ホンダから販売されているバイク用のオーディオシステム「Gathers M」。これは、ビクターのDDスピーカーを応用したもので、バイクのハンドル部に取り付けられた棒状のスピーカーとコントロールスイッチをセットにしたもので、iPodなどの携帯型音楽プレーヤーを接続、バイクに乗りながら音楽を聴くことができる。

 DDスピーカーは、家庭用では縦置きの棒状スピーカーで、独特の形状とダイレクトドライブ方式の採用で、360度にわたる指向性を実現。これをハンドル部分に横置きすることで、バイクの左右には音が広がらず、運転手側と車体前方に音が広がる。ホンダが販売する製品だが、ビクターの技術を使っていることから、今回ビクターブースで展示されているのだという。

photo バイクに取り付けられたGathers M。バイクの横にいると音は聞こえるが、それでも通常のスピーカーに比べれば横方向への音漏れは少ないらしい
photo 写真上がDDスピーカー

パイオニア

 パイオニアは、カーナビ製品を複数展示。iPodと接続した状態での展示も行われており、昨今のカーナビのトレンドをふまえた製品と言える。また、パイオニアのHDD[サイバーナビ]は、HDD部分を取り出し、自宅のPCに接続することもできる。ちょうどソニーのXYZと同じ仕組みだ。

photo パイオニアのカーナビ、「TVM-W8000」(左)と「AVIC-H990」+「AVH-P9DVA II」

ケンウッド

 車載機器用の独立したブースは出していなかったが、ケンウッドは自社ブース内で、DLNAに対応した車載ネットワーク端末の試作器を参考出品。これはDLNAガイドライン1.0に準拠した端末で、車内に持ち込んだ無線LAN対応のHDD内蔵の携帯プレーヤー(こちらも参考出品)のデータをワイヤレスで受信、カーナビ・カーオーディオで再生するというもの。

 DLNAに準拠した製品であれば互換性があるので、携帯プレーヤーがメディアサーバーとなり、自宅ではステレオから音楽を再生し、それをそのまま車内に持ち込めば、カーナビで再生することができる。

 あくまで試作機の段階であり、今後の製品化については検討段階という。

photo ダッシュボード上にあるのがDLNA対応の車載器。カーナビに出力している
photo こちらが参考出品のプレーヤー

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