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第1回「Weird-7、大地に立つ」ロボットキット「Weird-7」を作りました(2/6 ページ)

» 2005年09月26日 15時36分 公開
[こばやしゆたか,ITmedia]

作業開始。気分はチャイニーズスープ

 まず、箱の裏にある写真を眺めて、これから作るものがどんな形なのか、頭の中に入れておく。これがわかってないと、このあとやることが純粋に「作業」になっちゃって楽しくないのだ。

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 次にパーツの確認をするんだけど、そのためには、全部の袋を開けなきゃいけない。せっかく今、整理されて袋に入っているのにこれをばらすのはちょっといやだ。袋が全部あることだけを確認して、先に進む。実は、これが後で、ちょっと大きな問題になるんだけど、今のわたしはそんなことは知らない。

 最初の作業はサーボモータにゴムブッシュとハトメを取り付ける作業だ。サーボモータの入っている箱を開けて、モータを取り出す。全部で9個。「サーボ短(12センチ)」4個、「サーボ中(20センチ)」2個、「サーボ長(30センチ)」3個の3種類に分類されている。この“短”とか“長”とかはなにかというと、モータから生えている電源ケーブルの長さだ。Weird-7の体のどの部分に使われるかによって、ケーブルの長さが変わってくるというわけ。だから、間違えると、最後の最後でケーブルの引き回しができなくなる。確認のためにものさしがあったほうがいいというわけ。

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 さて、作業は地味。モータにそれぞれ4つずつある取りつけ孔にゴムブッシュを1つずつはめ込んで、その中にハトメを通すのだ。9個のモータのうち1つだけはブッシュは2カ所でいい。あとは4カ所というわけで、8×4+1×2=34カ所、プチプチとはめ込んでいく。さやえんどうの筋を剥いてるみたいな作業で、あたまのなかはチャイニーズスープ(荒井由実)。

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 このブッシュとハトメは、この写真のように4つずつが単位になって、ほかのネジと一緒に袋に入っている。この袋の整理の仕方は作業の順番とちょっとあわない。いちいち袋からブッシュとハトメだけを取り出して、のこりはそのまま袋に残しておくなんて作業をしなきゃいけないのだ*5。これは、ブッシュとハトメだけでひと袋にしてくれたほうがありがたい。

 全部のハトメをさし込み終わって時計を見たら45分経ってる。こんな調子で3時間でできあがるんだろうか。

モータにサーボホーンをとりつける

 サーボホーンというのは、モータの軸に直接取りつけられるプラスチック製のパーツだ。最終的には、このサーボホーンが骨組みである木材にネジ止めされることになる。

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 基本的には、モータの軸にサーボホーンをさし込んで、ネジ止めしてという作業だ。ただし、サーボホーンを取り付けるときには「向き」がある。

 モータの軸にホーンを仮にさしこんで、時計まわりに止まるところまで回す。その状態でホーンを一度抜いて、モーターに対してホーンの腕が水平あるいは垂直になるように差しなおすのだ。作るのは水平向きが7つ、垂直向きが2つ。

 マニュアルによると、水平向きにさし込むのが「垂直方向中心型」、垂直向きにさし込むのが「水平方向中心型」と呼ぶことになってる。なんだそれは、水平と垂直が逆じゃないのかと思ったんだけど、考えたらわかった。

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 サーボモータはー90度から+90度の180度回転するようになっている。いま、時計方向に回しきったということは+90度の位置にあるということだ。この状態でホーンを垂直にさし込んだら、0度の状態では水平になるというわけだ。「水平方向中心型」でいいわけだ。なるほど。

 モータの軸とサーボホーンの穴の内側にはギザギザがあって、これが噛み合ってずれないようになっている。でも、このギザギザのためにさし込める角度はある程度制限を受ける(量子化される)。きっちり水平垂直にはなってくれないのだ。マニュアルによれば、水平垂直よりちょっと右回りにずれた位置にさし込めばいいようなのだけど、パーツのばらつきで、その角度も一定しない。たまに完全に水平にさし込めちゃうのもあったりして、これはこのままでいいのかずらすべきなのか悩んだりする。

 あとでわかるんだけど、これはそんなに気にしなくていい。ちゃんと調整できるのだ。このとき悩んでたわたしに言ってあげたい。

 ホーンをさし込んだら、ネジで軸とホーンとを固定する。あらかじめ時計まわりに回しきっているから、ネジはちゃんとしめられる。とはいうものの、わたしがやるとドライバで回したらホーンも一緒に回ったりするのがあって「あれえ、回しきったはずなのになあ」状態。まぬけだ。まあ、こういうまぬけな人でも、このときに気がつくんだともいえる。

 ネジは黒いビスを使うのだけど、このネジがちょっと柔らかくて怖い。ドライバーで力を入れすぎると、ネジ頭をなめそうになるのだ。ちゃんと#1のドライバー使ってるんだけど。だいたい10回半まわすところでいっぱいになるみたいだ*6

 全部組み終わったら、もういちど水平垂直を確認。本体に組んじゃってからでは修正は大変だ。今のうちにチェック。

 ここまでで65分。ちょっと疲れたんで10分休憩。


*5 作ってみてわかったんだけど、残りのネジを分けておく必要はない。袋を開けてブッシュとはとめをとりだしたら、のこりはネジ入れ(のお皿)に入れておくんでかまわなかった。

*6 ロットが変わったら、ネジが変わって回数も変わる可能性もある。

体の部分の名前

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