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第32回 コレクション撮影とピントとズームの関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/4 ページ)

» 2005年09月29日 01時38分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 コレクターなら自分のコレクションをきれいに撮って残したいもの。今回は「小さいモノ」に絞ってモノの写真をあれこれと撮ってみよう。これがなかなか奥が深くて難しいのだ。

 コレクションネタは(以前)にやったが、復習を兼ねて再度。

ミニカーでコレクション撮影の基本を

 コレクションをきれいに撮るにはいくつかの基本事項がある。

 まずは撮る前にセッティング。机の上にポンと置いたり、棚に飾ったまま撮ろうなんて思わず、きれいに撮れるようセッティングするところから始めたい。

 セッティングのポイントは背景とライティングだ。

 背景は単色の紙がいい。モノによっては色が付いた紙もいいが、基本は白や黒。製品が映える方がいいので、今回は黒系の紙を使った。大きな紙を敷いてその上に載せ、後ろを大きく曲げてそのまま背景にする。そうすると背景に角が出ないのだ。

photo 撮影用のグラデーションペーパーを敷いた

 例えばテーブルに紙を敷き、椅子の背を利用してテープで固定するだけでいい。これでずいぶん違う。ちなみにここで背景に使ったのは撮影用の「グラデーションペーパー」と呼ばれるものだが、もっと安い普通の紙でも構わない。

 次はライティング。内蔵ストロボはできるだけ使わない。モノによっては光を強く反射して、そこだけ目立ったり変に影がでちゃったりするからだ。

 昼間なら窓からの外光を使えば自然な光が得られるし、夜や日差しが入らないときは、手近な照明を使おう。そのとき、光源の種類をミックスしないこと。外光と白熱灯、白熱灯と蛍光灯は「光の色」が違うので、ホワイトバランスがうまく合わないのだ。

 ここでは強力な撮影用のタングステン灯(白熱灯)を使った。電気スタンドを使うときはできるだけ近くで明るく照らすこと。蛍光灯を使った部屋で蛍光灯の電気スタンドを補助光に使うのが手軽でいいかも。そのときは、蛍光灯のメーカーや種類を統一するのが望ましい(蛍光灯といっても白色、昼白色、昼光色と何種類かあってそれぞれ色が違うのだ)。

 室内光は見た目以上に暗いので三脚は必須。ない場合は手近なもの(なんでもいい)を台にしてそこにカメラを載せ、手で持って角度を微調整して慎重に撮る。そうすれば手ブレはけっこう防げるものだ。

 3番目はホコリ。ホコリを払ったりぬぐったりして、できるだけきれいな状態にして撮ろう。500万画素ともなると肉眼では気づかない細かいホコリまで写ってしまうのだ。

 では試し撮りしてみよう。

photo 赤くなってしまった

 でもまあ、これからカメラのセッティングに入っていくのだ。

 チェックポイントはたくさんあるが、代表的なのが2つ。1つは「フォーカス」。もう1つは「ホワイトバランス」だ。

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