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松下がフルHD対応の50V型PDPを参考出展CEATEC JAPAN 2005

» 2005年10月04日 14時38分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 松下電器産業は、50V型で207万画素(1920×1080ピクセル)のフルHD解像度を実現したプラズマディスプレイを参考出展している。

photo フルHD対応の50V型PDP。輝度や視野角などのスペックは未公開。コントラスト比は3000:1だ

 一般的に、PDPは画面サイズが小型化するほど輝度や放電安定性の確保が難しくなり、50型以下のフルHD化は難しいといわれる。しかし、先に発表されたフルHD65V型PDP「TH-65PX500」のパネル高開口率化技術や高速駆動技術にくわえ、RGBの各セルを分ける“リブ”(仕切)や蛍光体の微細形成技術を確立。合わせて駆動回路も見直したことで、微細化と現行HDパネル並みの開口率を両立させたという。

 画素寸法は0.576×0.576ミリで、従来の50V型HDパネル(0.81×0.81ミリ)と比べると、その細かさがよくわかる。輝度や視野角といったデータは公表されていないが、横にある65V型と見比べても劣るように感じない。「小さくてもできる、ということを証明できた」(同社説明員)。

 今のところ製品化のスケジュールは未定。「映像コンテンツや需要動向尾を見極めながら、テレビの高精細化を進める」と話している。

 このほか松下ブースでは、BD-ROMプレーヤーによるHD映像再生、電灯線通信技術「HD-PLC」を使ったHD映像伝送などをデモンストレーション。一方、容積を従来の8分の1にした小型デジタルチューナーや1セグ放送対応のポータブルDVDプレーヤーなど、ハイビジョンとデジタル放送に的を絞った展示が目立った。

photo 1セグ放送チューナーとアナログ地上波チューナーを搭載したポータブルDVDプレーヤー。電波の受信状況によって放送を切り替えることができる
photo ポールアンテナは1セグ放送用。側面の黒い部分にアナログ放送用アンテナ端子がある。製品化は未定
photo 次世代小型デジタルチューナー。地上アナログ&地上デジタルのチューナーを一体化して容積は従来の8分の1、消費電力は2分の1。TVやポータブルデバイス、PCディスプレイなどへの搭載を予定している。年末もしくは来春リリース予定
photo 専用ボックスを接続するだけでVPNを構築できる宅外制御システム「VIANA」(ビアナ)のデモ。DIGAの「DMR-E500H」2台をインターネット接続し、双方に専用ボックスを接続。独自の認証サーバとトネリングプロトコルにより仮想的なネットワークを構築してくれる。NAT越えも可能だ

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