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4GバイトHDDのMPEG-2ムービーが5万円台で――東芝「gigashot V10」レビュー(3/4 ページ)

» 2005年10月07日 14時34分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 例えば、設定を行うには、MENUボタンを押せば、アイコンが円弧状に並んだメニュー画面が表示され、「ダイヤルで項目選択して、OKで決定、MENUで戻る」「スティック上下で項目選択、OKで決定、スティック左右でメニュー階層上下への移動」のいずれの操作も受け付けてくれる。

 また、マニュアル撮影モードというのは特になく、基本的に常時フルオートだが、スティック操作で各種調整が行える。スティックを上に入れれば、フォーカスモードの切替メニューが呼び出せ、ダイアル操作で「AF/マクロ/スーパーマクロ/MF/無限遠」を選択、MF(マニュアルフォーカス)を選んだ場合は、そのままダイアルでフォーカス操作が可能だ。

photo 再生モードでは、ズームレバーで個別の画像表示とサムネイル一覧の間を移動できる。これも一般的なビデオカメラでよく見かける手順だ。サムネイルには、動画ファイルにだけカメラマークがついており、静止画と区別できる。動画をカーソル(緑の部分)選択すると、そのままの状態でプレビュー再生される

 同様に、スティックの右では露出補正、下でシーン設定(オート/人物/風景/スポーツ/夜景/スノー&ビーチ/美白/夕焼け)、左でフラッシュモードの選択が行える。それぞれ、同一ボタンを再度押せばキャンセル(つまり、フォーカス選択は「上」、シーン設定は「下」で抜けられる)というのも分かりやすい。

動画・静止画は、撮影、管理ともにシームレスに扱われる

 初めてカメラを起動すると、「アルバムの作成」を促す画面が表示される。ファイルの保存先は、このアルバム単位で管理が行えるわけだ。旅行、ビジネス、子供といった豊富なアイコン(約30種類)も用意されている。複数のアルバムを作成して、使い分けることも可能だが、保存先の切替にはメニュー画面を呼び出す必要がある。また、SDカードへ記録したい場合も、このアルバム切替の一環として取り扱われる。つまり、Everioのように、「動画はHDDに、静止画はSDへ」といった振り分け設定はできない。

photo ファイルは動画・静止画の区別なく、同じアルバム内に保存される。アルバムは複数作成可能でアイコンも選択可。単なる飾りではなく、撮影時には現在どのアルバムに保存しているのかがアイコンで表示される

 動画撮影では、品質をHQ/SP/LPの3モードから選択可。記録はすべてMPEG-2-PSで、フレームレートは30fps、画素数は720×480(画面比4:3)となる。また、HQ/SPに関してはワイドモードも用意され、この場合は画素数720×360、画面比16:9とやや変則的だ。平均ビットレートは、ノーマルでもワイドでも変わらず、HQは平均6Mbps前後、同様に、SPは4Mbps、LPは2Mbps。音声はいずれも、ドルビーデジタル2ch(48kHz/16bit、192kbps)で記録される。

 映像に関しては、色はなかなかしっかりと乗っているものの、チラツキがやや気になる。また、全体にジャギーも目立つ感じだ。この製品では、Everioのウルトラファイン(9Mbps・CBR)や、「SDR-S100」のXP(10Mbps・VBR)に相当する高ビットレート記録モードがなく、最高のHQモードでも他機種の標準モードに相当するレベルのため、いたしかたないかもしれない。

 静止画のほうは、輪郭の立ち具合や色の深みはもう一歩という印象だが、解像度はなかなか高く、色表現も素直といえる。サイズは5M/3M/1.2M/0.3M、品質はファイン/スタンダードから選べる。サイズとは要するに画素数(M=メガピクセル)を表しており、各々、2560×1920/2048×1536/1280×960/640×480だ。ただし、動画の撮影モードをHQワイドやSPワイドに設定していると、これに連動して、静止画のほうも強制的に16:9画面になってしまう(2560×1440など)。

 動画撮影中の、静止画撮影も可能だが、完全な同時記録を行うためには、0.3Mモードにしておく必要がある。それ以外のモードでは、並行して記録はされるものの、動画は止まった映像(シャッターを閉じるアニメーションがつく)となってしまう。

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