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第33回 赤ちゃんと子どもと記録の関係〜屋外編今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

» 2005年10月13日 23時50分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 最近の子どもたちは、赤ちゃんのときからデジカメで撮りまくられる運命にあるといって過言ではない。でも、そうして撮り続ければ、刻々と成長していく子どもの成育記録にもなるし、自分たちが過ごしたその時代の“生活の記録”にもなる。どういう暮らしをしていたのか、どういうところへ遊びに行ったのか、そこはどういう所だったのか、子どもの成長と同時に家族の歴史も記録していくので、遊びに行ったときのみならず、家の中や友達の家などなんてことない場所でもどんどん撮っていこう。

 ここでは、赤ちゃん〜小学校入学前くらいの小さな子どもの撮り方や注意点を見ていきたい。

屋外では日差しに気をつけて撮ろう

 生き生きとした子どもや赤ちゃんを撮るには晴れた日の屋外が楽しい。昼間の屋外なら明るいのでピントも合いやすいしシャッタースピードも速くなるので、ちょこまかと動き回られても対応できるのだ。

 でもいくつかのチェックポイントはある。

 1歳前後の、まだベビーカーで連れて行かねばって赤ちゃんを撮るときは日差しに注意しよう。昼間、ベビーカーの赤ちゃんを撮ろうと思うとどうしてもちょっと見下ろす感じになるけど、下手したら赤ちゃんの顔が太陽の方を向いちゃってすごくまぶしそうになる。強い日差しは避けたいモノ。

直接日差しを見てるわけじゃなくても、ちょっとまぶしそう

 顔の陰影も強く出ちゃうのであまり可愛い感じにならない。そういうときは背中に日差しが当たる感じで撮ると柔らかくていい感じに撮れる。

やや逆光気味で撮影すると柔らかく撮れる

 逆光時に背景に空が入ると、空と顔の明るさの差が大きすぎて不自然な写真になったり、顔が暗く撮れちゃったりしがち。だが、このように背景に緑を入れるといい感じに明るく撮れるし、背景でどこに遊びに行った写真かが分かるというものだ。

 ちょっとした日陰で撮るのもいい。あまり強い日陰ではなく、藤棚のような柔らかい日陰ができる場所でも柔らかい感じに撮れる。

藤棚の休憩スペースで

 快晴ではないけど、うっすら日が差すくらいの天気になると撮りやすくていい。

 これが3〜5歳くらいのもうちょっと育った子どもになると、日差し以上にやっかいな問題が出てくるのである。

 それは「ピント」だ。もっとも活発に動き回る年ごろの子どもに「ほら、写真を撮るからじっとしてて」って無理矢理静止させても楽しい写真にはなりそうにない。

 遊んでいる姿を一緒に遊びながら撮る。大人も疲れるけどその方が楽しい。

 それで、子どもが動き回ってるとなかなかそこにピントを合わせられず、背景に合っちゃい気味なのだ。

背景のフェンスにピントが合ってしまった

 背景にピントが合っちゃうことを「後ピン」と呼ぶが、これは典型的な例。画像が小さいと分かりづらいが、元画像を見ると、もう明らかにフェンスにピントが合っちゃってる。しかも子どもが動いていて少しブレてるから余計に「後ピン」が目立つのだ。

 赤ちゃんのときは逆光気味で柔らかい感じで、と書いたけど、このくらいの動き回る年になるとちゃんと日差しが当たっても構わないし、逆光だと後ピンになりやすいし、日差しがちゃんと当たっている方がシャッタースピードも上がって被写体ブレしにくくなる。

太陽が顔を出したのでくっきりと撮れた

 この方がずっといい。

 屋外で動き回ってる子どもを撮るなら、ブレようがなんだろうが気にせず、ダイナミックに撮っちゃうのも大事。被写体を画面の真ん中に入れて(真ん中が一番ピントが合いやすいもの)あらかじめピントを合わせておき、シャッターボタンを半押しにしたまま(フォーカスロック)動きに合わせて連写するのだ。

思いっきりブレているけど、その分、蹴った瞬間のダイナミックな感じが楽しげ
走ってる姿を流し撮り。こうすると背景がブレて流れるのでより被写体が目立つ

 今回の撮影ではサッカーの相手をさせられたけど(でも楽しかったよ)、一緒に遊びながらだからこそ撮れる写真ってものもあるのだ。

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