お目覚めサウンドは、“小鳥のさえずり”か、“ヒーリング音”の2種類。小鳥のさえずりは、那須高原や八ヶ岳などで収録した自然の音をベースに構成したもので、いわゆる“1/f ゆらぎ”になっている。
また、ヒーリング音は軽井沢のホール・オブ・ホールズで収録したオルゴールの音色と、クリスタルガラスを木のマレットで弾く音などを組み合わせていて、「大人の心音よりもやや早いテンポで、心を安らげながらも高揚感をもたらすメロディ」(同社)という。ちなみにオルゴールの音をホールで収録した理由は、高い音が木に反響して自然な音になるから。かなり凝っている。
とりあえず“小鳥のさえずり”を選択して「めざましタイマー」をセット。検証と称して寝ることにする。
寝る前に捕捉しておくと、HFAZ7839には「おやすみタイマー」機能もあり、10分、30分、60分、90分の4段階で設定できる。これをセットしておけば、明かりを点けたまま寝てしまっても自動的に消灯してくれる。
数日間、使用してみたところ、大抵は設定時刻の数分前……明かりが100%近くになり、小鳥のさえずりが聞こえ始めるころ……に目が覚めた。眠くないわけではないが、不快さはあまり感じない。むしろ小鳥のさえずりがリゾートな雰囲気を醸し出し、カーテンを開けて朝日を浴びようか、という気になる。
明らかに寝不足の日は、目が覚めてからもしばらく小鳥のさえずりを聞き続けていた。それでも、「アラーム音に変わる前に……」という感じでベッドから這い出す。せっかく穏やかな気分で目覚めることができたのに、アラーム音を聞いたら、ぶち壊しになってしまいそうな気がしたからだ。これもASSAの効果なのだろうか?
また、今回は幸い(?)使用する機会はなかったが、リモコンには「スヌーズ」ボタンも付いている。目覚ましセット時刻から2分以内にボタンを押すと、一旦明るさを落とし(約5%に調光)、サウンドやアラームを停止。そして5分後には再び全灯(100%)となり、サウンドが再開する。ただし、ASSAはそれ以上のモラトリアムを許してはくれない。もう一度スヌーズボタンを押すと「おめざめタイマーが設定されています」という音声案内とともにアラームが鳴り始めるのだ。
ASSAを使用すると、大音量の目覚まし時計と違い、「無理矢理起こされた感」が少ない。これは、従来機を使用している人たちと共通の感想であり、ASSAの醍醐味といえる。それでいて、“起きる”(起こす)ことに関しては、通常の目覚まし時計と同等か、それ以上の効果が期待できる。
欲をいえば、全灯時の光量がもう少しほしいところだ。起床時に眠気を飛ばすには、眩しい朝日を浴びるのが一番といわれているが、それには1500ルクス以上の明るさが必要。実際に照度計で計測してみたところ、ベッドの高さでは約600ルクス(明かりから直線距離で約1.6メートル)。同機で1500ルクス以上を確保するには、カバーを外してベッドから50センチ以内に設置しなければならなかった(ちゃんと試した)。
事実、松下電工の「Suimin Room」に設置されている大型のASSAは1500ルクスの明るさを確保しており、眠気を飛ばすパワーを持っていた。もちろん、一般家庭用の照明器具であるHFAZ7839にそれを求めるのは難しいが、仮に実現できれば、あの「起こし太郎」に匹敵する強力目覚ましになるかもしれない。
……匹敵しなくてもいいか。
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