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新世代iPodを買ってみたレビュー(2/3 ページ)

» 2005年10月21日 15時08分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 カラー液晶画面の大型化も大きなポイントだ。サイズはこれまでの2インチから2.5インチに拡大されている。数値にすればわずか0.5インチの差だが、縦横サイズを実際にはかってみると、既存モデルが約33(縦)×41(横)ミリであるのに対して、新モデルは約40(縦)×52(横)ミリであり、視覚的にもかなりの差がある。サイズアップにあわせてパネル解像度も220×176ピクセルから320×240ピクセルに向上している。

 パネル解像度の向上は使い勝手の向上にもつながっており、既存モデルがメニューを7行で表示していたのに対して、新モデルでは9行表示にまで拡大されたほか、写真のサムネイル表示もこれまでの5×5コマから5×6コマに増えている。

photo 液晶画面のサイズも拡大された
photo 一般的な操作時はもちろん、写真のサムネイル表示時にも解像度アップによる操作性向上を実感できる

 液晶のサイズアップは全体的なデザインバランスにも影響を与えており、クリックホイールの位置がわずかに下になったほか、ホイール自身のサイズもわずかながら小さくなっている。手元にあったiPod photo(M9829J/A)はホイールの直径が42ミリであるのに対して、新モデル(MA002J/A)は38ミリだ。もっとも、操作性に影響を及ぼすということはなく、依然と変わらぬスムーズな操作が行える。

photo 並べてみると分かるが、クリックホイールは多少小さくなった

想像以上の動画クオリティだが、基本はやはりポータブルオーディオ

 メニュー項目はこれまでのiPodとほぼ変わらないが、「ビデオ」の項目が追加されている。「ビデオ」には「ビデオプレイリスト」「ムービー」「ミュージックビデオ」「ビデオPodcast」というiTunes 6に対応する項目のほか、TV出力と出力信号(NTSC/PAL)、ワイドスクリーンのON/OFFを設定する「ビデオ設定」が用意されている。

photo ほかのシリーズ製品との違いを物語る「ビデオ」の文字

 iTunes Music Storeで購入したミュージックビデオを視聴する際には、文字通り「ミュージックビデオ」からお目当てのコンテンツをたどる。視聴・操作方法については、音楽コンテンツとまったく同じ。クリックホイールを左右になぞると音量調節、左右ボタンで早戻し/早送りだ。センターボタンを押すとシークバーが現れる点が唯一の違いだろう。

photo ミュージックビデオ視聴中の画面
photo センターボタンを押すとシークバーが現れる

 今回はiTMSから購入したU2の「Vertigo」とSum41の「The Hell Song」を視聴してみた。液晶のコントラスト比と輝度が高いおかげか、非常に見栄えのする画質だ。動きの激しい場面でも画面が破綻することはなく、なかなか楽しめる。

 大型化したといっても液晶のサイズは2.5インチと、デジカメのモニターか携帯電話かといったクラス。ミュージックビデオのようなあまり凝視しない(映画やニュース番組などに比べてだが)コンテンツの視聴には適しているといえるだろう。しかし、半透過反射型という形式とも関係しているのかもしれないが、暗い場面では被写体が埋もれてしまう現象も見受けられた。

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