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ユーザーとともに進化する新ウォークマン「NW-A1000/B」レビュー(3/4 ページ)

» 2005年11月21日 16時53分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 全体的な機能としてはSonicStageと大差ないが、CONNECT Playerならではの機能としては「インテリジェントシャッフル」が挙げられる。これはユーザー自身の評価に加えて、再生履歴やライブラリーに多く含まれているアーティストなどの情報からCONNECT Playerが“ユーザー好み”の曲を推測し、プレイリスト化する機能だ。

photo 検索窓の左にあるボタンでインテリジェントシャッフルのON/OFFを行う

 ユーザー自身が楽曲の好み具合を評価し、その評価を元にプレイリストを作成する機能はiTunes(スマートプレイリスト機能)にも実装されている。短時間の利用で評価を下すのは難しいが、ソフト自身がユーザーの好みを推測するというこの機能はなかなかユニークだ。

曲名/アーティスト名の読み仮名からも検索可能

 転送が完了すれば、ウォークマン本体で音楽が楽しめる。電源を入れると現れる「ホームメニュー」の「リストサーチ」からは、アーティスト名/アルバム名/ジャンルなどから選曲が行える。名称は日本語/アルファベット(a〜z)/数字(0〜9)/そのほかの順でソートされており、アーティスト名やアルバム名が漢字の場合でも読み仮名に変換されて50音順に表示される(「The」や「ザ」などで始まるアーティスト名はそれらの文字が省略されてソート表示される)。

photo 「ホームメニュー」画面

 漢字の読み仮名変換機能は頭文字から曲を探す「イニシャルサーチ」でも有効。例えば、宇多田ヒカルの曲を聴きたい場合には「ウから始まるアーティスト名」で検索すれば、収録された宇多田ヒカルの楽曲がすべて検索結果として表示される。Moraで宇多田ヒカルの「Be My Last」(ファイル名は宇多田ヒカル_Be My Last.oma)を購入・転送した状態で試してみたが、問題なく検索された。検索時にはHDDへのアクセスが発生するが、待たされるというほどでもない。

 ただ、「ASIAN KUNG-FU GENERATION」のようにアルファベット表記の場合にはアルファベットからしか検索できない。「BOOM BOOM Satellites」(ブンブンサテライツ)を「ブ」で検索しても見つからず、「B」から検索する。

 同じASIAN〜から始まるアーティストでも、ASIAN KUNG-FU GENERATIONはアジアン・カンフー・ジェネレーション、Asian Dub Foundationはエイジアン・ダブ・ファンデーションと発音するのが一般的なように、発音の問題があるので解決は難しいとは思うが、読み仮名から検索できないのは少々残念だ。

photo イニシャルサーチ

 ホームメニューに用意されている「インテリジェントシャッフル」はCONNECT Playerが備えているシャッフル機能と名称こそ同じだが、内容は異なる。この項目には再生回数の多い100曲を順不同に再生する「よく聞くシャッフル」、発売年が同じ曲をシャッフル再生する「タイムマシンシャッフル」、収納されている全曲を完全ランダムに再生する「全曲シャッフル」が用意されている。タイムマシンシャッフルは発売年がランダム選択されるため、TVの歌番組でよく行われる「○○年のヒット曲」という企画を見ているような楽しさがある。

 楽曲再生中の操作は十字キーの左右で早送り/早戻し、BACKボタンで前画面へ移動と分かりやすい。十字キーの上下を使えば、聴いている曲と同じアーティスト/アルバム/ジャンルへそれぞれ移動することができる。なかなかに優れたインタフェースだが、音楽配信で購入した曲はアルバム名やジャンルが空欄の場合も少なくないほか、本製品側では「ROCK」と「Rock」を別ジャンルとして認識してしまうため、転送前にCONNECT Playerで曲情報をしっかり管理しておいた方がいい。

photo 再生中の画面

ジャンルで“連想”する「アーティストリンク」

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