ITmedia NEWS >

大画面フルハイビジョンがインチ約1万円――エプソン、新LIVINGSTATION

» 2005年11月30日 11時36分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 セイコーエプソンは11月30日、大画面リアプロジェクションTV(リアプロTV)“LIVINGSTATION(リビングステーション)”の新製品として、フルハイビジョン対応の“Gシリーズ”55V型「ELS-55GL1」と65V型「ELS-65GL1」を発表した。従来機種と同様に、同社100%子会社でPC直販などを行うエプソンダイレクトを通じて販売する。

photo

 エプソンダイレクトでは本日から販売を開始、配送・基本設置料を含めた直販価格は55V型のELS-55GL1が59万8000円、65V型のELS-65GL1が69万8000円と、フルハイビジョン対応ながら両機種ともに1インチ約1万円という低価格を実現した。出荷開始は12月20日。

photo 55V型のELS-55GL1(左)と65V型のELS-65GL1(右)

 新製品のGシリーズは、約200万画素(1920×1080ピクセル)の自社製0.9インチ高温ポリシリコンTFT液晶パネル(HTPS)を3枚使った3LCD方式のフルハイビジョン対応機。現行ハイビジョン放送のフルハイビジョン映像(1080i信号)を高画質に1080p変換してさらに高精細化する「I/P変換回路」を搭載した。

photo

 また、シーン輝度に合わせてシャッターを自動開閉してコントラストを調整するシーン連動絞り機構「PBエンハンサー」により、最大6000:1という高コントラスト比を実現。映画視聴に適した“黒が締まった”映像を楽しめる。入力から出力までの各段階で最適なデジタル処理を行う「エプソン高画質テクノロジー」も搭載した。

 オンキヨーと共同開発した専用設計の2ウェイ大口径スピーカー(ウーファーφ120ミリ/ツィーターφ50ミリ)を画面の両サイドに内蔵。エンクロージャーの大型化(55V型:約4.4リットル、65V型:約5.5リットル)や9ミリ厚のウッドバッフルボード、30ワットのデジタルアンプ、2chスピーカーで5.1ch再生時の臨場感を再現するバーチャルサラウンド技術「SRS TruSurround XT」など、“音にこだわった”高品質サウンド機能を搭載した。

photo 専用設計の2ウェイ大口径スピーカーを画面の両サイドに内蔵

 Sシリーズ(47V型「ELS-47S2」/57V型「ELS-57S2」)と同様にBS/110度CS/地上デジタルチューナーを本体に内蔵。また、6種類のメモリカード(CF/SD/MMC/メモリースティック/xDピクチャーカード/スマートメディア)に対応したカードスロットや、PictBridge対応のプリンタ端子、フォトビューワ機能など、Sシリーズでは省略されていたフォト・オン・デマンド機能が復活した。

photo

 サイズは55V型のELS-55GL1が1580(幅)×940(高さ)×423(奥行き)ミリで重さ46.5キロ、65V型のELS-65GL1は1799×1068×481ミリで重さ58.5キロ。HD映像を非圧縮デジタル信号で入力可能な「HDMI端子」を1系統装備したほか、D4入力端子×2系統、PC入力(XGA対応)、S端子×3系統、i.Link×2系統、光デジタル音声出力×1系統など豊富なインタフェースを備える。

photo
photo

 ランプはUHEランプで、好みにより100/120ワットの切り替えが可能。大画面ながらも消費電力は269ワットと、同画面サイズの液晶/プラズマテレビより200〜400ワット前後も低いリアプロTVならではの低消費電力設計となっている。

 大画面を生かした「2画面表示機能」、地上/BS/110度CSデジタル放送の番組表が一覧できるEPG(電子番組表)も搭載した。

 「Gシリーズの心臓部には自社製の高温ポリシリコン液晶が3枚使用されている。フォトオンデマンド機能も搭載した。今回の新製品で、我々が目指す“画像と映像”の融合領域を推進していきたい。もともとの映像を3枚の液晶で生成して画面に映し出す3LCD方式は、自然な色を表示できる。今年5月に発表したSシリーズは廉価版の位置づけで、プロジェクションテレビそのものを普及する目的でリリースした。本日発売する製品は、もともと第1弾のPシリーズでめざした情報ステーションとしての役割を継承する製品。フルハイビジョンを十分に楽しんでもらうために、音響関係も強化した」(同社副社長の丹羽憲夫氏)

photo 同社副社長の丹羽憲夫氏

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.