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RDシリーズのデジタル放送対応スタンダード「RD-XD91」を試すレビュー(1/4 ページ)

» 2005年12月20日 20時33分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 東芝から「RD-XD91」が登場した。地上デジタル放送を含む3メディア対応のデジタルチューナーを内蔵し、デジ・アナ同時録画が可能な2005年冬のトレンド的なDVDレコーダーだ。競合モデルと比較すると、スカパー!チューナー連携機能が大きな特徴となるが、フラットテレビ「face」シリーズに使われている新タイプのGUIを採用した点にも注目したい。

photo 「RD-XD91」は、黒に近いグレーのモノトーンという、かなり渋いカラーリングだ。前面下部のカバー部はヘアライン加工されている
photo 前面パネル下部のカバー内に、左側にはB-CASカードスロット、右側にはAV入力とDV入力を備える。本体側の操作ボタンは必要最小限。極めてシンプルだ

 デザインは「RD-X5」や「RD-XS57」から継承したもので、カラーリングも濃いグレーと渋め。サイズもほぼ継承しており、ことさらデジタル放送対応製品であることを主張する部分はない。「DIGITAL HiVision」や「TS」「VR」といった表記だけが、デジタル放送対応機であることを連想させる。

photo S出力を含むAV出力が2系統、D4対応のD端子とコンポーネント出力、HDMIが1系統ずつ。光と同軸のデジタル音声出力も備えるなど、出力端子は豊富だ。入力もS端子を含むAV入力が3系統(1系統は前面)で、入力3はD1入力もサポートする

 基本スペックは、最近のデジタル放送対応DVDレコーダーのスタンダードといった印象だ。デジタルチューナーと地上波アナログチューナーを1系統ずつ搭載し、デジタル放送をTS録画かその代わり-2録画、また地上波アナログ放送をMPEG-2録画できる。デジタル放送をTS録画しているときにも、地上波アナログ放送や外部入力のMPEG-2録画は可能だ。HDDは400Gバイトを内蔵し、地上波デジタル放送のTS録画時で最大約51時間、MPEG-2録画のSPモードで最大約180時間の録画が可能だ。デジタル放送対応でRDシリーズの割には控えめという印象も受けるが、これは上位モデルに「RD-X6」(600Gバイト)や「RD-T1」(1Tバイト)が存在するためだろう。

 このように、一応「W録」対応機ではあるが、同時録画やダビングに関して大きなアドバンテージがあるわけではない。多くの競合製品と同様、TS録画した番組をDVDメディアにダビングする際はSDクオリティへダウンコンバートする。またDVDドライブは、DVD-R/DVD-R DL/DVD-RW/DVD-RAMをサポートしているが、DVD-R DLはCPRM非対応。デジタル放送をDVD-R DLにダビングすることはできない。地上波アナログチューナーもゴーストリダクションには非対応だ。

 スカパーチューナー連動端子を備え、対応するスカパーチューナーと接続すれば内蔵チューナーと同様に番組表からの録画予約のみで予約録画が可能。DVカメラからのダビングに対応するi.Link端子も装備するが、RDZ-D90のようにハイビジョンダビングには対応しない。そのかわり、背面のi.Link端子はTS入出力に対応しており、TS録画した番組をD-VHSにダビング(ムーブ)することができる。なお、姉妹機となる「RD-XD71」では、HDMI出力と2つのi.Link端子が省略されている。

 大きなトピックはやはりデジタル放送対応だが、GUIとリモコンが刷新され使い勝手にも大きな変更が加えられた点にも注目したい。もちろんRDシリーズの特徴的な操作性は基本的に変更されていないが、画面デザインは同社の薄型テレビシリーズ「Face」に採用されていたハイビジョンテレビへの出力を意識したタイプとなり、メニュー構造にも変更がくわえられている。また動作も従来製品と比較するとかなり軽快だ。

photo GUIはデザインを刷新した。写真は「番組ナビ」のトップメニュー。フォントサイズが小さめになり情報量志向になっているのが分かる
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