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ロボットと一緒にお買い物――テムザックとNTT Comが実証実験

» 2006年02月02日 19時15分 公開
[ITmedia]

 テムザックとNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は2月2日、自律動作型サービスロボットの実証実験を共同で実施すると発表した。NTT Comの電子タグ基盤とテムザックのサービスロボットを活用。ロボットが買い物に同行し、案内役&荷物持ちになる“ショッピング支援”などを検証する。

photo イメージ図。ロボットが買い物に同行し、案内役&荷物持ちになってくれる

 今回の実験は、経済産業省の「平成17年度電子タグ実証実験事業」に基づくもの。内容は「ショッピング同行実験」と「遠隔ショッピング支援実験」の2種類で、一般人も参加できるオープン形式だ。会場は福岡県糟屋群粕屋町の「ダイヤモンドシティ・ルクル」1階イーストモール。2月9日から15日までの期間中、毎日先着10人まで参加できる(多いときは抽選)。

 期間中、会場のダイヤモンドシティには、床に位置情報を得るための非接触型ICタグを約5500枚設置するほか、各店舗や商品にもタグが貼り付けられる。一方のサービスロボットは、各種センサーの代わりに電子タグリーダーを搭載し、周囲の電子タグから位置情報や商品・店舗情報などを得る仕組みだ。個々のICタグは、個別識別情報をIPv6ネットワークを介してサーバに格納し、ロボットにフィードバックする。

 実験参加者には、カード型アクティブタグとパッシブタグ内蔵型のPDA端末が渡され、ロボットが参加者の要求を認識できるようにする。たとえば、PDA端末を店舗内のタグリーダーにかざすと、ロボットに自分の位置を教えることができる。

 「ショッピング同行実験」では、ロボットのタッチパネル式ディスプレイから店舗を選択すると、ロボットが目的の店まで御案内。店内では商品の情報を取得したり、購入した商品をロボット内のボックスに預けることができる。その際、前述のカード型アクティブタグがボックスの施錠システムとして機能する。

 遠隔ショッピング支援実験では、遠隔地のパソコンからWebブラウザを使ってロボットを操作。ロボットのカメラを通じて店内の様子を把握できる。また、TV電話機能で店員と対話したり、商品情報を得ることもできる。

 電子タグ基盤のIPv6ネットワーク経由でサービスロボットを操作する実験は、世界初の試み。テムザックとNTT Comでは、実験の成果をもとに平成19年をメドに事業化やビジネスモデルの確立を目指すとしている。

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