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“より高画質”を手軽に――松下3CCD搭載DVカメラ「NV-GS500」春のビデオカメラ特集(1/3 ページ)

» 2006年02月06日 12時21分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 以前、レビューに取り上げた松下電器産業「NV-GS250」は、同時発売の「NV-GS150」と、既存の「NV-GS400K」の中間に位置する製品だった。つまり、この時点で同社のDVカメラは、“より高画質”“よりコンパクト”、そして、その中間という3モデルが存在していたわけだ。

 今回のモデルチェンジでは、「NV-GS300」「NV-GS500」が発表され、実質的に現行モデルはこの2機種のみとなっている。「NV-GS300」は光学式手ブレ補正を搭載し、総画素80万×3の1/6型CCDを採用している点で、「NV-GS250」の後継モデルといっていい。つまり、“よりコンパクト”を担っていた「NV-GS150」のラインは、一見すると消えてしまったかのようだが、実際にはそうではない。なぜなら、「NV-GS300」の本体サイズ/質量は、幅76×高さ73×奥行135ミリ・約450グラムで、「NV-GS150」(幅71×高73×奥行123ミリ・約420グラム)にかなり近づいている。3→2機種というモデル数の減少は、コンパクト需要も「NV-GS300」で十分にカバーできるという判断からだろう。

 さて、今回取り上げるのは「NV-GS500」のほうである。この製品は「NV-GS400K」と同じく、総画素107万×3の1/4.7型CCDを採用している。もちろん、光学式手ブレ補正、12倍ズームも搭載済みだ。そのうえ、本体サイズ/質量は幅91×高さ73×奥行153ミリ・約570グラム(使用時質量でも670グラム)と、「NV-GS400K」の幅81×高さ80×奥行178ミリ・約700グラムよりも、トータルで見れば軽量コンパクト化が図られている。幅が広くなっているのは、フラッシュがポップアップ式ではなく、レンズの右側に内蔵されたためだろうか。

photo 松下電器産業の「NV-GS500」は、1/4.7型3CCDと光学式手ブレ補正を搭載したDVカメラだ。本体は幅91×高さ73×奥行153ミリ/約570グラムと、小型軽量化が図られているが、それでも決してコンパクトとはいえないのは確かだろう。サイズ面でも性能面でも、ソニーのHDVカメラ「HDR-HC1」と比較検討する人が多いのではなかろうか。
photo レンズには従来と同じく、低分散ガラスレンズ採用のライカディコマーを搭載。フラッシュはポップアップ式ではなく、レンズ左に配置されている

 外見上で大きな違いを挙げるとすれば、液晶モニターが16:9画面となり、ワイドモードでの撮影が基本(もちろん、標準サイズ撮影も可能)となっている点だ。ワイド映像の利用機会は増えていると思われるので、この措置自体には問題はないだろう。CCDの有効画素数も、動画撮影時で4:3モードが70万×3なのに対し、16:9モード時では73万×3と、もともと単に上下をカットしているわけではなく、撮像エリアはむしろ若干広い。

 ただ、残念なのは液晶モニター部が、サイズが2.7型、画素数も約12.3万となっている点で、3.5型/約20万画素だった「NV-GS400K」と比較すると、かなり見劣りしてしまうことは否めない。

photo ワイヤレスリモコンのほかに、フリースタイルリモコンも付属。マイク内蔵ではなくなった。ただ、それよりも、ここにはヘッドフォン端子を装備しておけばよかったのではないかとも感じる
photo 本体上部にはアクセサリシューを装備。グリップ部は「NV-GS400K」のような滑りにくい樹脂製ではなく、「NV-GS250」などと同じく、スリットつきのスラントグリップになっている
photo 付属バッテリーは7.2V/1360mAhの「VW-VBD140」。連続撮影で2時間10分、間欠撮影で1時間5分程度の動作が可能だ
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