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MPEG-2も変換不要――“大人”の携帯動画プレーヤー、NEC「VoToL」レビュー(3/4 ページ)

» 2006年02月16日 09時01分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

字幕やキャプションも破綻なく映し出す美しい液晶

 それでは携帯動画プレーヤーとして利用してみよう。メインメニューに相当する画面はなく、電源を入れてVoToL Capを回転させることでMovie/Music/Photo/Text/Setting/Transpeehの各機能を選択するようになっている。機能選択後の基本操作はセレクトリングで行う。上下で項目選択、左右で階層の移動となる。セレクトリング中央のボタンは「OK」ボタンとして機能する。階層を戻る際には「Back」ボタンも利用できる。

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 Movieを選択するとサブメニューとして「TV番組録画」「動画ファイル」「お気に入り」「オリジナルフォルダ」の各項目があらわれる。デフォルトの設定では、手元の動画ファイルは「動画ファイル」に転送されるが、SmartVision搭載PCからテレビ録画ファイルを転送した場合には「TV番組録画」のフォルダに自動的に転送される。

 動画再生時にはセレクトリングの上下で音量調整、左右で再生位置の調整となる。「Guide」ボタンを押すと輝度調整や音声切りかえ(ステレオ/Rのみ/Lのみ)、リピート設定などを行う画面を呼び出せる。

photo 動画再生中に呼び出される「Guide」画面

 液晶の画質は良好で、スポーツ中継など動きの激しいソースでもノイズを感じることもなく快適な視聴が楽しめる。液晶の解像度はQVGAだが精細感は高く、字幕やキャプションの崩れもほとんどない。コントラストはやや高めに設定されているようで、原色が鮮やかに表示される。

photo 動画再生画面。セレクトリングに触れるとプログレスバーがあらわれる

 ただ、内蔵バックライトと表面にセットされている樹脂パネルの影響か、正面から視聴すると色再現性の低下と白浮きが目立ち、写り込みも感じられる。視野角も左右はとにかく上下は狭くなっており、本体をやや傾け、若干下からのぞき込むように視聴するのが正しい視聴ポジションといえる。電車内などで立ったまま視聴するシーンを想定してこのようなセッティングになっていると想像する。

photo このぐらい傾けると良く見える

音楽再生から英会話翻訳まで豊富な機能

 VoToL Capを回転させて「Music」を選択すると「プレイリスト」「アーティスト」「アルバム」「ジャンル」などの項目があらわれる。再生操作は動画再生とほぼ同様で、セレクトリングの上下で音量調整、左右で早送り/早戻しとなる。再生可能な音楽ファイルを収納したSDカードをセットしている場合には「SDカード」の項目があらわれ、カードから直接音楽を再生することもできる。

photo 音楽再生中の画面

 プレイリストはWindows Media Player/iTunesで作成したもの(.M3U/.PLS/.WPL)が利用できるほか、VoToL本体での作成も可能。作成は再生中にセレクトリングの中央ボタンを長押しするか、登録したい楽曲を呼び出した状態で「Guide」画面を呼び出すことで行える。

 画像ビューワー機能も備える。VoToL Capを「Photo」にひねるとPCから転送した画像を閲覧できる。ファイルを1つずつ表示するほか、5×4もしくは7×6のサムネイル表示も可能。スライドショー機能や収録している音楽ファイルをBGMとして流す機能も備えている。SDカードからの画像コピー/表示ならびに、SDカードへの画像データ書き出しも行える。そして、本製品の最もユニークな機能が「Transpeech」だ。

photo 画像ビューワー

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