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「2倍速い」Intel CPU搭載の新しいiMacをイジってみたっぽいかもしれない(2/4 ページ)

» 2006年02月17日 09時18分 公開
[こばやしゆたか,ITmedia]

 小さなツールに至るまで全部Universal化されている。逆に言うと、Universalされていないものは、いままで入っていたものが入らなくなってしまったともいえる。AppleWorks、Nanosaur2(ゲーム)などがそれだ。

photo iMac Intelの「アプリケーション」フォルダの中身

 UnixコマンドもまめにUniversal化されている。/bin、/usr/bin の下は完全。どういうわけか/usr/sbin の下だけちょっと残っている。こんなものまでちゃんとUniversalだ。

photo

 唯一の例外は「Office 2004 for Mac Test Drive」(体験版)。ここの中身はまったくUniversal化されていない。

 周知の通りClassicは使えなくなった。ここにおいてついにMacOS 9環境は完全に切り捨てられることになったのだ。このようなアプリケーションはアイコンに進入禁止マークがついてしまう。起動しようとしてもできない。

photo 進入禁止

 周辺機器は、ドライバが不要な物はそのまま動作するようだ。ADBキーボードをUSBに接続するためのiMateも問題ない(*1)。ただし、iMate用のドライバはだめ。インストールしても「システム環境設定」でパネルを開こうとすると「このコンピュータでは開けません」のエラーが出てしまう。ただし、iMateのドライバはClassic環境での動作を設定するものなので、ここではどっちにしても用がない。

 これに限らず、Universal化されていないドライバは使用できない。したがって、独自ドライバが必要な周辺機器は対応待ちということになる。

 同じような理由で「Flip4Mac」もダメだ。マイクロソフトがWindows Media Player for Macintoshの開発を打ち切り、かわりにといって提示したのがこのFlip4Macだ。これを組み込めばQuickTimeでWMV9が再生できる(WMV10はだめ)というものなのだけど、まだUniversal化されていない。早急な対応を求める。

photo 英文のエラーメッセージがちょっと変だ

 また、CD/DVD制作ソフトのToast 6 Titaniumは、基本的な機能は問題なく使えるのだが、イメージファイルをマウントさせるという部分は使えない(「直前のコマンドを実行できませんでした」エラーが出る)。これもドライバ的な使い方だ。

「2倍速い」は本当か――iMac IntelとiMac G5の速度を比べてみる

 では、iMac Intelの速度を測ってみよう。アップルのサイトには「2倍のスピード」「従来モデルの2倍のパワーを実現します」と表現されているのだけど、これは本当だろうか。次のような環境を用意して、いろいろと測定してみた。

A)iMac 20インチ Intel Core Duo 2GHz メモリ512Mバイト(表では「intel 512」と略記する)――iMac Intel Core Duoの標準状態

B)iMac 20インチ Intel Core Duo 2GHz メモリ1Gバイト(表では「intel 1G」と略記する)――512Mバイトのメモリを増設し、512Mバイト×2の1Gバイトにした状態。

C)iMac 20インチ G5 2.1GHz メモリ1Gバイト(表では「G5」と略記する)――まだアップルストアで買える(おそらく)最後のPowerPC iMac。メモリは標準では512Mバイトだけれども1Gバイトに増設(した形で貸してくれてたのだ)。

 失敗談なのだが、最初メモリ搭載量の差に気がつかないで、AとCでベンチマークをとってしまったのだ。あとから気がついてあわててメモリをお借りしてBをとったという次第。同一メモリサイズでのCPUの差を見るのはBとC、iMac Intelのメモリによる速度差を見るのはAとBを比較するという意図だったということにしておいて欲しい。


*1 わたしはいまだにApple拡張キーボードIIで原稿を書いているので、切実な問題なのだ。

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