――放送を見るだけならば基本的には無料。登録やB-CASカードも不要
ワンセグ放送のビジネスモデルは現在のアナログ放送と同じで、民放番組は合間にCMが入るかわりに視聴料は無料だ。NHKについては「利用者の世帯が契約している場合には新規契約は不要」となっている。
データ放送の受信も無料だが、インターネット経由でコンテンツをダウンロードしたり、番組に参加した場合のパケット料金は利用している端末に応じた料金が発生する。地上デジタル放送は視聴に際してB-CASカードが必要だが、ワンセグ放送はいずれも必要ない。
――移動中でもきれいな映像を楽しめるのがメリット。ただし大画面は不向き
UHF帯を使用しているため、移動しながらでも比較的安定した受信が可能。また、デジタル放送の特性上、建築物などが原因で画面が二重映りとなる受信障害(ゴースト障害)が解消され、ブレのないクリアな映像が楽しめる。さらに受信状況が多少悪くてもアナログ放送のようなノイズや画面の乱れは発生せずに鮮明な映像を映し出せるなど、受信不良に比較的強いのも特徴(ただし、電波状態が悪くなると画面にブロックノイズが発生したりエンボス調になったりもする)。
3月末現在では320×240ピクセルと320×180ピクセル、2つの解像度で放送が行われているが、将来的には地上デジタル放送同じアスペクト比の16:9/320×180ピクセルに収束する見込み。基本的には小型ディスプレイを搭載した携帯端末向けのサービスなので、画面サイズが大きくなる(解像度が上がると)と拡大表示になってしまい、結果として表示は美しくなくなってしまう。
――対応端末が多いのは携帯電話とカーナビ。
そもそも携帯/移動端末向けということもあり、対応製品をジャンル別に分類すると携帯電話とカーナビが目立つ。携帯電話ではNTTドコモ「P901iTV」、KDDI「W41H」「W33SA」が既に販売されており、ボーダフォンも「905SH」を夏前に投入することを明らかにしている。
カーナビでは松下電器産業の「Strada」やクラリオンの「Clarion」などに対応製品が登場しているほか、車載デジタルチューナーをワンセグ対応にする対応アップデータの提供も開始されている。三洋電機のポータブルカーナビ「HD GORILLA」も、ワンセグチューナー対応モデルが4月末に発売される予定だ。
そのほか松下電器産業のポータブルDVDプレーヤー「DVD-LX97」、ソニーのノートPC「VAIO type T(ワンセグモデル)」でもワンセグ放送が楽しめる。チューナーチップはRfStreamなどによって既に量産ベースに乗っており、今後も対応機器が登場してくるものと想像される。
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