ソニーが4月中旬に発売する「MSVR-A10」は、MPEG-4 AVC(動画コーデックはH.264)のリアルタイムエンコーダーを搭載したメモリースティックレコーダーだ。PSXの「DESR-7700/5700」、リアルタイムエンコードが可能になった「RDR-AX75」に続く、ソニー純正のMPEG-4録画機となる。
MSVR-A10は、HDDやDVDドライブはもちろん、チューナーすら搭載していない単機能の録画機だ。本体にメモリースティック Duo(PRO対応)スロットを持ち、外部チューナーやDVDレコーダーの映像を「PSP」用の動画に変換&記録できるが、自分で録画したファイルを再生する機能さえ持たないという“割り切り”が面白い。そのぶん店頭価格は2万5000円程度と(従来に比べて)抑えられ、また新たにデジタル放送の録画にも対応している。今回は、このあたりに着目して試用してみよう。
同社のDVDレコーダーをイメージしたという外観は、まさに“ミニスゴ録”だ。215(幅)×150.5(奥行き)×35.2(高さ)ミリの筐体は、約530グラムと軽く、AVラックの片隅に置いておける。前面にメモリースティック Duoスロットと十字キーなどの操作ボタン類があり、設定から録画開始まで、ほとんどの作業を本体だけで行える。
チューナーを内蔵していないため、録画ソースは外部入力のみ。背面にS端子/コンポジットのアナログ入力端子が2系統用意されている。
録画モードは、RDR-AX75と同じ「AVC QVGA 768K」と「AVC QVGA 384K」の固定ビットレート。解像度(320×240ピクセル)やフレームレート(30fps)、音声(AACの128Kbps)は共通のため、単純に映像の圧縮率が異なると思っていい。録画時間は、1Gバイトメモリースティックの場合で768Kが約2時間20分、384Kは4時間10分。通勤時間などに利用する人なら512Mバイト以上はほしいところだ。
録画方法は4つ用意されている。1つは単純に本体やリモコンの「録画」ボタンを押し、視聴中の番組を録画する方法。2つめは「クイックタイマー」ボタンを押して録画を終了させる時間だけを指定するというものだ。前者では録画終了時にもテレビの前にいる必要があるが、クイックタイマーならレコーダーを気にせずにほかのことができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR