3つめは、録画の開始/終了時刻を指定する一般的な録画予約。「毎日」「月〜土」「月〜金」「毎週月」(曜日指定)も設定できるため、通勤電車でニュース番組をチェックしたり、連続ドラマを視聴するといった場合はこの録画方法がメインになるだろう。ただし、前述のようにチューナーを搭載していないので、チューナーにするテレビやレコーダーでも予約しておく必要がある。
最後は、入力信号があるときだけ録画する「シンクロ録画」だ。チューナーやDVDレコーダーで録画予約を行っておけば自動的にモバイル用のファイルを作成してくれるため手軽ではあるが、この機能をオンにしたまま放置すると、チューナーやレコーダーの電源を入れたときなどに意図しない録画を始めてしまうので注意したい。なお、シンクロ録画はリモコンや本体のボタン1つでオン/オフ可能だ。
アナログ放送を録画したファイルは、メモリースティック内の「MP_ROOT\100MNV××」に保存(××は2桁の数字)され、QuickTimeなどを導入したPCやMacで再生できる。古いVHSテープをコンパクトにアーカイブしたい人は、リアルタイムのMPEG-4 AVCエンコーダーとして重宝するかもしれない(解像度は320×240と少し低め)。ただし、MSVR-A10自体には再生機能がないため、アーカイブしたものをテレビで視聴したい人は注意しよう。
「MSVR-A10」は、新たにコピーワンス放送の録画にも対応した。昨年登場した「RDR-AX75」は、HDD録画したコピーワンス番組をメモリースティックに転送できなかったが、今回はメモリースティックに直接録画できる。なお、録画には著作権保護機能を備えた「メモリースティックPRO Duo」が必要だ。
今回、デジタル放送の録画は、松下電器製のデジタルCATV STB(TZ-DCH250)と接続して検証した。このSTBは、i.Link端子のほかにD端子出力×1系統とS/コンポジット×2系統を備えているので、コピーワンス放送とはいえ多少の融通はきく。
たとえば、1つの外部出力をMSVR-A10専用にしておけば、チューナー側で「視聴予約」あるいは「録画予約」するだけでシンクロ録画が可能になり、もう一方の出力端子にほかのレコーダーを接続してテレビ視聴用とモバイル用の番組を同時に録画することもできた。デジタル放送とはいえ、アナログ出力に接続する1台目の録画機として利用するなら、さほど不便は感じない。i.Link接続のHDDレコーダーなどと違い、アナログ出力に番組名などの画面表示が入ってしまうのは面倒だが……。
ただし、アナログ接続であってもCGMS-A(Copy Generation Management System - Analog)という形で「Copy Free」「Copy Once」「Copy Never」といった管理情報は付加される。このため、デジタル放送録画にはいくつか注意事項がある。
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