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小さなスピーカーで重低音再生――ビクターの新「液晶EXE」(2/2 ページ)

» 2006年04月06日 18時55分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 たとえば50Hzの低音を出す際、ちょうど倍にあたる100Hz(倍音)を再生すると、あたかも50Hz付近の低音が出ているかのように“脳が感じる”という。この原理を応用し、DSPが倍音の強さを計算。本来ならテレビ内蔵の小型スピーカーでは再生不可能な低い音域でも、外部ウーファーなどを使用することなく感じとることができるという

 「テレビ内蔵ユニットの再生能力では、DVDに記録されている90Hz以下の低音が再生できず、最低音のパフォーマンスが失われる。しかし倍音を利用すれば、90Hz以下の低音が再生できているように知覚できる」(同社)。

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photo MaxxBassにより、本来なら感じることのできない低域の音が感じられる。ただし、実際にスピーカーが振動しているわけではないため、音のこびりつきなどは発生しない

 このほか、シーンごとに音の強弱を調整して音が小さくてもセリフなどを聞きやすくする「はっきりステレオ」、NHK放送技術研究所の技術協力をうけて開発した「ゆっくりトーク」なども搭載した。

リモコンの操作性も改善

 ユーザビリティ強化の新機能を盛り込んだ点も新製品の特徴だ。初期導入時の設置作業を画面表示と音声でサポートする「簡単設置設定ウィザード」のほか、操作に迷ったときにリモコンボタンの機能や操作方法を人の声で解説する「リモコンガイド」、マニュアルの一部をテレビ本体のメモリに導入した「画面で見るマニュアル」機能を搭載。電子番組表の使い方、番組予約の方法などの基本的な操作は、取り扱い説明書を探さなくても画面に呼び出せる。

photo リモコンガイドの画面
photo 「画面で見るマニュアル」

 さらにリモコンは、使用頻度の高いボタンを大型化し、文字の表記も大きくした新タイプ。さらに赤外線発光部をリモコンの先端と背面の2箇所に設置することで、「たとえばリモコンを目に近づけた状態(斜め)でも、赤外線信号がテレビに向けて送信できる」という。

photo リモコンは使用頻度の高いボタンを大きくした。上部には「リモコンガイド」ボタンを搭載

 このほか、部屋の明るさに合わせて画面輝度を自動調整して省電力と目に優しい画面を両立させるという「E.E.センサー」、画面の平均輝度をもとに明るいシーンが多いときには自動的にピクチャーを絞って“まぶしさ”を抑える「オートピクチャー」、松下電器産業が展開するデジタルテレビ向けのインターネット情報サービス「Tナビ」、デジカメ画像を再生できるSDカードスロットなども搭載している。

 主な仕様は下記の通り。

型番 LT-46LH800 LT-37LC85 LT-26LC80
画面サイズ 46V型 37V型 26V型
解像度 1920×1080ピクセル 1366×768ピクセル
パネル輝度 500カンデラ
チューナー 地上デジタル、BSデジタル、CS110度、アナログ地上波
入出力端子 HDMI入力(LT-46LH800は2系統、他2モデルは1系統)、D4入力×1系統、コンポーネント入力×1系統、Sビデオ入力×2系統、コンポジットビデオ入力×3系統、D-Sub15ピン×1系統、i.Link×2系統(入出力)、光デジタル音声出力
外形寸法(ミリ) 1126×775×123 919×652×128 672×519×138
店頭予想価格 58万円前後 38万円前後 21万円前後
発売時期 5月上旬 5月中旬 6月上旬

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