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“赤”が鮮やか、絵作りも楽める――BRAVIA「KDL-32V2000」レビュー(2/3 ページ)

» 2006年05月17日 00時21分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

新バックライトシステム「ライブカラークリエーション」を搭載

 搭載するパネルは同社と韓国Samsung Electronicsが共同設立したS-LCDの製造する「ソニーパネル」で、解像度は1366×768ピクセル。視野角は上下左右178度で、応答速度は8ミリ秒。コントラスト比は1300:1となっている。

 BRAVIAシリーズの液晶テレビには本製品である「Vシリーズ」のほか、ハイエンドの「Xシリーズ」、コンパクト/ハイコストパフォーマンスの「Sシリーズ」が用意されている。描画エンジン「ブラビアエンジン」の搭載は全機種に共通するが、広色域バックライトシステム「ライブカラークリエーション」はV/Xシリーズにのみ登載される(Xシリーズはこれらに加えて高画質回路「DRC-MFv2エンジン」を搭載する)。

 「ライブカラークリエーション」は新開発のバックライト用蛍光体とYUV/RGB領域コントローラーに加え、パネルのフィルターを調整することで赤と緑の色域を拡大し、RGBすべての表現力を高めることを狙いとしている。シャープのAQUOS Gシリーズは真紅を追加した4波長バックライトで色表現力の向上を図っているが、ライブカラークリエーションは「4波長バックライトを搭載した製品よりも、より3原色をバランスよく表現できる」(同社)のだという。なお、シリーズごとのパネル解像度と、高画質化機能をまとめると以下のようになる。

シリーズ名称 パネル解像度 描画エンジン ライブカラークリエーション DRC-MFv2エンジン
Xシリーズ 1920×1080 ブラビアエンジン
Vシリーズ 1366×768 ブラビアエンジン ×
Sシリーズ 1366×768 ブラビアエンジン × ×

「メニュー」ボタンを中心にした操作インタフェース

 付属するリモコンは、1〜12のチャンネルボタンも大きめなほか、ボタン数も最小限に抑えられており、操作しやすい。視聴する放送波や入力の切り替えは独立したボタンで行えるほか、リモコン中央部に用意されている「メニュー」か「ツール」ボタンからも行える。

photo リモコン。とりわけ小型ではないが、ある程度の厚みがあってしっかりと手になじむ
photophoto アナログ放送、地上デジタル放送、BSデジタル放送、110度CSデジタル放送を選択するボタン(左)。入力切り替えボタンを押すたびにビデオ1/ビデオ2/ビデオ3、コンポーネント1/コンポーネント2、HDMI、PCと切り替わる(右)

 「メニュー」ボタンを押すと、「テレビ放送を見る」「データ放送を見る」「番組表をみる」「接続機器をたのしむ」「テレビの設定をする」などの項目が画面左下にオーバーレイ表示される。「ラジオ放送をきく」を選択すれば、BS/110度CSデジタルで放送されているデジタルラジオも楽しめる。

 番組表はチャンネル別/時刻別に切り替えて表示することができ、ジャンルやキーワードからの番組検索も行える。また、「ツール」ボタンを押すと、現在利用している機能に応じたメニューが表示される。

photophoto 「メニュー」ボタンで表示される項目(左)、番組表(右)

 ほぼすべての操作と設定が「メニュー」ボタンから行えるようになっているほか、各項目を選択すると、すぐ下に短い説明が表示される(「接続機器をたのしむ」を選ぶと「接続機器の入力に切り替えます」とでる)ので、こうした機器の操作になれていない人でも操作に迷いは感じないと思う。

 アスペクト比 4:3のソースもまだまだ多いため、本製品にはいくつかの画面拡大モードが用意されている。選択できるのは、そのまま映し出す「ノーマル」、画面の左右にあわせて拡大する「ズーム」、左右に拡大しながら字幕を圧縮して画面下に入れる「字幕入」、映像を画面いっぱいに拡大する「ワイドズーム」の5種類。映像にあわせて自動的に画面モードを切り替える「オートワイド」設定も備える。

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