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第48回 新緑と日差しの関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/4 ページ)

» 2006年05月25日 18時40分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 厳しかった冬も終わり、普段より寒かった春も過ぎていよいよ「初夏」。花が咲き始め、新緑がきれいな季節である。真夏ほど暑くないので5月から梅雨直前までの季節は自然に親しむのに最適。というわけで、今回はちょっと山の方へ行ってみた。

森や渓流で撮影しよう

 自然といえば山と川。“どぅわー”っと森が広がったり連なる山々が見えたりすると撮りたくなるのが人情。

 山間部の村とその向こうにややかすんで新緑に囲まれた山、という写真だ。何の変哲もない写真だが、ひとつだけポイントがある。「マイナス0.7の露出補正」をしているということ。

 露出補正しないとこうなる。

 全体に白っぽくて緑の艶やかさが出てないでしょ。

 カメラは構図全体を観て、暗いなと思ったら明るく撮ろうとする。で、深い森は結構色が暗いのでカメラ任せでは思ったより明るく撮れちゃうのだ。

 極端にいうとこんな感じ。実際にデジカメで空と山の割合を変えながら撮った写真だ。

 実はこんなに明るさが変わる。1枚目は空を多めに入れた写真。だから薄曇りの空の様子がきれいに撮れてるけど、空に比べて森は暗くてよく分からない。2枚目は少し空の面積を減らしてみた。すると空は真っ白にトんだけど、森はリアルな明るさになった。3枚目はさらに空を減らした分画面の多くが森になったが無理に明るく撮った感じで不自然。

 よって、まず山が逆光になってる構図はできるだけ避ける。この日のような薄曇りは森はそんなに明るくないし(日差しを浴びてないので)空は白い分明るいのでより差が極端になる。そんな天気の日には(出かけた日がいつも快晴なら誰も苦労はしないのだ)、空と山の明るさのバランスがよくなるように、露出補正やAEロック(シャッターボタンを半押しにして露出を固定してから構図を変えて撮る)を上手に使いながら撮ろう。

 ちなみによく晴れてて地面にも十分日が当たっているときは、空も緑もどっちもきれいに撮れる。

 こんな天候ならもうラッキー。

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