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» 2006年05月26日 15時52分 UPDATE

9万円を切る二足歩行ロボットキット「KHR-2HV」、近藤科学から

近藤科学は、二足歩行ロボットキットの第2弾「KHR-2HV」を6月2日に発売する。基本構造は「KHR-1」を踏襲しつつ、サーボをHV化(High Voltage)して性能アップ。一部に樹脂製フレームを採用するなどして価格を下げた。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 近藤科学は5月26日、二足歩行ロボットキット「KHR-2HV」を発表した。2004年に発売され、ロボットの“価格破壊”を起こした「KHR-1」に続く第2弾。基本構造は踏襲しつつ、「性能の向上と組み立ての容易さ、そしてコストダウンを追求した」(近藤博俊社長)。価格はオープンプライス。店頭では9万円を切る程度で販売される見込みだ。

photo 「KHR-2HV」。出荷開始は6月2日

 機体の基本設計は、KHR-1に続いてイトーレイネツの吉村浩一氏が担当した。身長は35.3センチ/重量1.27キロ。フレームはアルマイト処理を施した軽量アルミ合金製だが、サーボを支持するアームなど一部をガラス入りの強化樹脂フレームに変更するなどしてコストダウンを図った。

photo 「KHR-2HV」の基本設計を担当したイトーレイネツの吉村浩一氏

 KHR-1と同じナットレス構造のため、組み立てに必要なのはプラスドライバー1本のみ。ネジ類は15%削減し、さらに組み立てを容易にしたという。「以前は組み立てに5〜6時間を要したが、今回は3〜4時間で済むだろう」(同社)。また腕や脚にはサーボのリード線をまとめることができるケーブルガイドを設け、配線をシンプル化。さらに首の後ろにメイン電源スイッチを設け、手軽にオン/オフできるようにした。

photo 首の後ろにメイン電源スイッチ

 サーボ軸数はKHR-1と同じ17軸。新たにロボット専用のHV(High Voltage)サーボモーター「KRS-788HV」を採用して運動性能を向上させた。KRS-788HVのスペックは、最大動作角度180度、トルク10Kg/cm、スピード0.14sec/60°。コントロールボードとの双方向通信を可能にする独自の「ICS」をサポートし、モーション設定に便利な「ポジションキャプチャー機能」を実現している。

 背中のコントロールボードも新しくなった。KHR-1では8bitのマイコンボードを2枚搭載していたが、今回は1枚で従来と同じ最大24軸を制御できる「RCB-3J」に変更している。サーボはもちろん、LEDやサウンド回路を付加することもできるという。またコントロールボードが小さくなったことで、配線の取り回しも容易になった。

 胸部に収納するバッテリーは、ニッケル水素充電池。1本あたり15分から20分の動作が可能だ。オプションの大容量バッテリー「ROBOパワーセルHV Dタイプ」(800mAh、4410円)を使えば稼働時間は倍の30〜40分になる。

photo 「ウサギ跳び」と「腕立て伏せ」の様子。側転や前転もお手の物
photo デモ終了時には、ちゃんと御挨拶

 PCとの接続は従来のRS-232Cから“待望の”USBに変更された。付属のWindows 2000/XP用ソフト「HeartToHeart」もバージョン3に進化し、「従来の数値中心の画面構成を一新し、マウスによるGUIオペレーションをメインに進化した」という。

photo フローチャートのようにパーツを配置して矢印で繋げていくだけでモーションの骨格ができあがる

 HeartToHeart3Jでは、フローチャートのようにパーツを配置して矢印で繋げていくだけでモーションの骨格ができあがる。モーションの分岐処理や繰り返し実行の指定も可能。さらに各パーツにサーボの制御データを登録していくと、動作シナリオが完成する。KHR-1と同様「教示機能」に対応しているため、ユーザーがロボットの手足を直接動かして姿勢を作り、ボタンをクリックするだけで各サーボの情報を取り込める。

photo 各パーツに動作を指定する。教示により手軽にサーボデータを取り込める

 このほか、キットにはACアダプタ、マニュアル、ソフトウェアCD-ROMなどが同梱される。また同社では、KHR-2HV用のオプションとして、ロボット専用プロポ(9975円)やジャイロ(5250円)、大容量バッテリーなどをラインアップ。このほか、樹脂製ソールやカーボンファイバー製の胸部カバーといった外装バーツも順次提供していく予定だ。

photo オプションのロボットコントローラ「KRC-1」
photo 「KHR-2HV」のパッケージの中身

 近藤科学の近藤博俊社長は、低価格化によってホビーロボットの市場が拡大すると予測。「コストダウンを実現したKHR-2HVは、ホビー用途はもちろん、電子回路やメカトロニクスなどの入門教材としても身近な存在になる。KHR-1は2年間で累計4000台を販売したが、KHR-2HVでは倍の8000台を売りたい」と話した。

photo 近藤科学の近藤博俊社長

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