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第51回 デジ一眼と交換レンズの関係今日から始めるデジカメ撮影術(4/5 ページ)

» 2006年06月29日 11時10分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

超広角と魚眼レンズの世界

 望遠レンズはとても分かりやすい。双眼鏡を覗いたことがある人ならどんな写真が撮れるかイメージできるし、何しろ「大きく撮れる」、「遠くのものを撮れる」は想像しやすいのだ。逆に広角は使ってみないとその面白さがなかなか分かりにくい。

 広角というのは広い範囲が写るレンズのこと。簡単にいえば正面にあるものも斜め前にあるものも同時に写る。超広角になると真横とまではいかないけど、すごく斜めにあるものも撮れる。一般に35ミリフィルム換算で28ミリくらいが広角の基準。18ミリくらいになると超広角である。

 27ミリ相当だとこんな感じになる。18〜200ミリ/F3.5〜5.6のレンズで広角端で撮ってみた。

18ミリ(27ミリ相当)

 28ミリ相当で対角線で75度の範囲が写る。20ミリ相当だと90度を超える。で、どんどん広角になってくると、遠近感がどんどん極端に出るようになる。本来なら見えないような斜めにあるものも見えるわけだから、どうしても描写が極端になるわけで、それが超広角の面白さでもあるのだ。

7ミリ(14ミリ相当)

 これは14ミリ相当の超広角レンズで撮った建物。このように斜めで撮ると遠近が極端についた写真を撮ることができる。広角ならではの面白さだ。

 室内を撮るのにも結構向いている。

12ミリ(18ミリ相当)

 これは12ミリ(18ミリ相当)で撮ったサンフランシスコの公衆トイレ。日本と違ってて面白いのでついつい撮っちゃいました。狭い室内でも広い範囲を撮れるのでこういうとき楽しい。

 超広角レンズはがんばって正面のものも斜め前のものもまっすぐに撮ろうと設計されている。レンズは球形を基本としてるので単純に広角にすると周辺が樽型に歪みがちだ。それをちゃんと修正していてなおかつ隅までクオリティを保たねばならないのでいい広角レンズはどうしても大きく高価になる。上の写真を撮った12〜24ミリ/F4のデジタル一眼レフ専用超広角ズームは定価で約17万円。かなり高い。

 逆に、周辺を無理に真っすぐにしないで、素直に球形に撮ろうというレンズもある。それが魚眼レンズだ。

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