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“この夏オススメ”の大画面テレビ麻倉怜士の「デジタル閻魔帳」(1/4 ページ)

» 2006年06月30日 23時30分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 ボーナス商戦真っ只中、心までサムライブルーになった某スポーツイベントの結果はどうあれ、この夏こそ大画面テレビを手に入れようという読者も多いことだろう。4月の「液晶/プラズマどちらを選ぶ?」、5月の「大画面時代のスピーカーの選び方」と2カ月連続で大画面テレビを取り巻く情報を提供してきた月イチ連載『麻倉怜士の「デジタル閻魔帳」』。「主な大画面テレビはすべて視聴しつくした」という麻倉氏に、今年前半の大画面テレビの動向と“この夏オススメ”の大画面テレビをうかがった。

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今年のトレンドは大画面化・低価格・フルHD

――今年前半の大画面テレビのトレンドを教えてください。

麻倉氏: 昨年にも増して“大画面化”が急速に進んだのが今年前半の動きですね。昨年の段階で65V型のプラズマが出ましたが、最近では103V型を求める声も聞こえてくるぐらいです。売れ筋も32V型から37V型へ移行しています。その背景には、地上デジタル放送が当初の予想より早めに普及している点や、コンテンツ内容の改善が行われていることが大きいでしょう。スタジオ映像のほとんどはハイビジョンになってきてますし、屋外での撮影にもハイビジョンカメラを使うケースが増えてきました。

 それとなんといってもワールドカップの影響は大きかったですね。残念ながら、日本は1次リーグで敗退してしまい、ボーナス商戦に弾みをつけることはできませんでしたが……。ただ、サッカーのようなコンテンツこそ、大画面を生かせる好事例といえるでしょう。そのほかにも、大画面向きの番組が増えるなどコンテンツ側のアプローチも功を奏したカタチですね。

――低価格化も進みましたね。

麻倉氏: 絶好の商機に合わせて、各メーカーの増産合戦も盛んでした。韓国、台湾、日本というアジアのトライアングルで、大量生産が行われています。その結果価格競争が激しくなり、また店頭主導での値引き合戦が価格低下を招いたカタチですね。もっともこの価格下落が必ずしも単価ダウンを招いているわけではなく、価格が下がった分、より画面の大きいものをという傾向から結果として大画面化を促進したことにもなります。

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