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夏の海で活躍する防水デジカメ――「μ720SW」レビュー(4/4 ページ)

» 2006年07月04日 15時33分 公開
[永山昌克,ITmedia]
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撮影領域を広げるタフネスボディの魅力

 撮像素子には、1/2.33インチの有効710万画素CCDを採用する。同時期に発売した生活防水機「μ710」と同等のCCDであり、上位機「μ810」の1/1.8インチ有効800万画素CCDよりはサイズと画素数で下回る。

 感度は、プログラムAEモードの場合、オートのほかISO64〜1600までの6段階を選べる。通常の感度オートはISO64〜400の間での自動調整だが、シーンプログラムの「ブレ軽減」では最高ISO1600まで、シーンプログラムの「キャンドル」や「寝顔」では最高ISO2500まで自動アップする。

 ISO1600を超えるとノイジーになり画質重視の撮影には向かないが、ブレを抑えたい場合には有効だ。低感度側の画質については、シャープネスが強めだが、彩度強調はそれほど高くない印象を受けた。より鮮やかな色で撮りたい場合には、シーンプログラムの「風景」などを選ぶといい。

 上位機μ810の画質に比較すると、細部の再現性や高感度の画質で少し見劣りがする。しかし、μ720SWにはμ810を超える防水性能と耐衝撃性があり、その分シャッターチャンスは大きく広がる。画質差と撮影領域の広さを天秤にかければ、筆者なら迷わずμ720SWを選ぶ。次は仕事抜きで海辺での撮影を楽しみたい。

作例

photo プログラムオートで撮影。色の誇張を抑えた画質傾向だが、シーンによってはくすんだ印象を受ける場合もあった
photo シーンプログラムの「風景」で撮影。上のカットに比べ、彩度とコントラストがいっそう強くなっている
photo 細部にはややざらつきが見られるが、四隅までシャープさを保っている
photo マクロモードでは最短20センチ、スーパーマクロならワイド側固定で最短7センチまで接写可能
photo フルオートで撮影。真っ青な空色を期待したが、発色はやや薄めになった
photo 暗部を明るくするため露出補正を適用。空はかろうじて白とびせずに再現できた
photo 拡大すると、細部の描写には不満も残る。もう少しきっちりと解像してほしい
photo ガラス越しの撮影だが、見た目のイメージに近い仕上がりになった
photo ISO800で撮影。高感度に対応し、海だけでなく屋内メモ用途にも活躍する
photo ISO1600で撮影。ノイジーにはなるが、ブレ防止の効果はある
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