スリムなカードタイプ、驚きのロングライフ「YP-Z5」

スリムなカードボディに、大型カラー液晶とロングライフを実現したのが日本サムスンの「YP-Z5」。Windows DRM10を実装し、定額制音楽配信に対応できる将来性の高さも注目のポータブルプレーヤーだ。

» 2006年07月06日 11時00分 公開
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photo 「YP-Z5」

 日本サムスンの「YP-Z5」はスリムなカードタイプのボディに大型カラー液晶、最大4Gバイトのフラッシュメモリ(4Gバイト/2Gバイトの2タイプが用意される)という人気の要素を兼ね備えたほか、ロングライフをも実現したフラッシュメモリプレーヤーだ。

 2006年1月に行われた2006 International CESの同社ブースでも来場者から高い関心を寄せられており、国内でも販売開始が待たれていた製品だ。レビューを通じて、本製品の魅力に迫ってみよう。

スリムなカードボディながらも、最大39時間のロングラン再生

 まずは本体をチェックしてみる。本体サイズは42.2(幅)×89.8(高さ)×12.3(厚さ)ミリ、58グラム(4Gバイトモデル。2Gバイトモデルは42.2×89.8×11.4ミリ、56グラム)。名刺入れほどの厚さしかないので、胸ポケットやジャケットの内ポケットに入れておいても違和感はないだろう。試用したのはシルバーのモデルだが、つや消し処理が施されたボディの各所には、光沢あるフチ取りが施されており、素材であるアルミの質感を上手に活用している。

photophoto つや消しのボディと光沢のあるフチ取りがアルミの素材感を引き出している。薄いカードサイズなので気軽に携帯できる

 操作インタフェースとしては、本体下部中央に選曲やメニュー選択といった操作を行うタッチパッドが配置され、タッチパッドを取り囲むように再生/一時停止、戻る、次曲送り、次曲戻りのボタンが用意される。また、ホールドボタンと音量ボタンはそれぞれ上側面と右側面に用意されている。ホールド/音量はかなり利用頻度の高いボタンなので、独立して配置されているのはありがたい。

photophoto タッチパッドを操作。タッチパッドの周辺部は単なるフチではなく、ボタンとして機能する(左)、右側面に用意されている音量ボタン(右)

 前面には1.8インチという大型のカラー液晶を備える。液晶は輝度も高く、視野角も十分で非常に見やすい。この画面クオリティは、液晶ディスプレイ/テレビメーカーとしても数多くの製品を送り出している同社ならではといえる。

 上部側面にはヘッドフォン端子とストラップホール、底面にはPCとのシンクに利用する独自端子が設けられている(PC側はUSBを利用する)。独自端子は携帯電話などの用いられるような平たいタイプなのだが、充電もUSBを介して行うだけに、付属ケーブルがなくなると少々面倒なことになりそう。汎用USBケーブルが使えないのは少し残念だ。

photophoto 液晶は非常に美しい(左)、底面の端子とケーブル(右)

 電源には内蔵充電池を使用し、約2.5時間の充電で最大約39時間の連続利用が行える。往復2時間の通勤で使用するとしても約19日間、3週間近くは充電なしで利用できるのは大きな魅力だ。同じくカード型のフラッシュメモリプレーヤー「iPod nano」の再生時間が公称約14時間なので、ここのアドバンデージは大きいといえる。

転送には「Samsung Media Studio」が便利、定額制配信にも対応

 再生可能なファイル形式はMP3/WMA/OGGで、対応ビットレートはMP3が8Kbps〜320Kbps、WMAが8Kbps〜192Kbps、OGGがQ0〜Q10。PCのHDDに再生可能な楽曲データがすでにある場合には、フォルダごと本製品の「Music」フォルダへドラッグ&ドロップしても再生可能だが、楽曲管理には付属ソフト「Samsung Media Studio」を利用するのが便利だろう。

photophoto Samsung Media Studio。本製品を接続すると画面右に製品名や残りのメモリ容量などが表示される(左)、楽曲を選択して「転送」ボタンを押すと転送できる(右)

 このソフトはCDリッピングからMP3/WMA/OGGへのエンコード、本製品への楽曲転送までも行える総合ライブラリーソフト。ソフト起動後に本製品を接続すると、画面右に接続中の機種名、フラッシュメモリの使用容量などが表示される。転送も簡単で、ファイルを選択すると「転送」のボタンが浮かび上がるので、そのボタンを押すだけ。ただ、Windows DRMによる処理が施されたファイル(音楽配信サービスで購入した曲)については、Windows Media Playerで転送する必要がある。

 なお、本製品はWindows DRM10に対応しているので、国内でも今秋に開始が予定されている定額制音楽配信サービスも利用できる。ポータブルプレーヤーと音楽配信サービスは切っても切れない関係にあるので、開始予定のサービスに対応できるのは、購入を検討する際にぜひともチェックしておきたいポイントといえる。

photophoto 現在β版が提供されている「Windows Media Player 11」からも本製品はきちんと認識される(左)、WMPからの転送も問題なかった(右)

タッチパットで快適オペレーション

 再生/停止ボタンを長押しすると電源が入り、メインメニューがあらわれる。メインメニューには「ミュージック」「FMラジオ」「ボイスレコード」「写真」「プレイリスト」「シャッフル」「設定」「再生画面」の各項目が並び、タッチパッドの上下で項目を選び、中央を押し込むことで選択できる。1画面戻りたい場合には、タッチパッド上部に用意されている「戻る」ボタンを押せばよい。

photophoto メインメニューでカーソルを上下に動かすと、背景のアイコンも変化する

 デザイン上も大きな特徴となっているタッチパッドは、軽く触れるだけで反応する。その敏感さに最初はやや戸惑うかもしれないが、しばらく使っているとその操作感に慣れ、快適な操作が行えるようになる。タッチパッド中央のボタンはやや強く押し込まないと反応しないので、「上下選択するつもりが決定してしまった」というようなこともない。

 このように選曲を含む各種操作はタッチパッドと「戻る」ボタンで行うが、楽曲再生時の操作はタッチパットの外側に設けられている再生/一時停止、戻る、次曲送り、次曲戻りの各ボタンで行う。つまり、“各種操作は内側”“楽曲操作だけは外側”というインタフェースであることを理解すれば、スムーズな操作が可能になることは間違いない。

photophoto タッチパットと周囲ボタンの組み合わせは快適な操作を提供してくれる(左)、再生中の画面(右)

 選曲は「ミュージック」から行うが、「アーティスト」「アルバム」「ジャンル」「作曲者」「プレイリスト」など選択項目は豊富だ。タグを抽出してカテゴライズせず、ファイルそのものを表示する「ファイルブラウザー」も用意されており、ポッドキャストのファイルや、個人的に録音したファイルなどを持ち出したときに役立つだろう(本製品で再生可能なファイル形式はMP3/WMA/OGGのみ)。

 音質については、立体感とともに低音を強調し、高音のゆがみも低減するという独自の高音質化技術「DNSe」(Digital Natural Sound engine)を搭載している。立体感を与える「3Dスタジオ」「3Dステージ」「3Dクラブ」のほか、「ロック」「ジャズ」「ダンス」など7つの効果が用意されており、自由に適用できる。それぞれの効果はかなりハッキリしたカラーを持っているので、いろいろ切り替えてみると楽しいだろう。

美しい液晶もフル活用――高い将来性を備えたポータブルプレーヤー

 メインメニューの「写真」はいわゆるJPEGビューワー。Samsung Media Studio上から静止画を転送すると本製品の液晶画面で画像が楽しめる。スライドショー機能も備えるほか、画像の表示中にタッチパッド中央を長押しすると、画像を壁紙に設定できる。PCや携帯電話では当たり前の機能だが、ポータブルプレーヤーにはなかなか見られない機能だ。

photophoto 美しい液晶画面のありがたみを感じるJPEGビューワー(左)、画像は壁紙に設定できる(右)

 ほんのちょっとした機能かも知れないが、使ってみるとなかなか楽しい。家族やペットといったお気に入りの画像を音楽と一緒に“持ち歩きたい”という気分にさせてくれる。ただ、Samsung Media StudioやWindows Media Player 11を利用しても転送した画像をアルバムに割り当てられない(アルバムアートを登録できない)のは残念だ。

 そのほかにもワールドワイド対応のFMチューナーや内蔵マイクを使ってのボイスレコーディング機能などを備える多機能ぶりだが、ポータブルオーディオプレーヤーとして本製品を評価する際、最も注目すべきなのは、胸ポケットにも違和感なく収まるカードサイズの小型ボディながらも、長時間再生可能なスタミナ性能と大画面カラー液晶の搭載を両立させたことだろう。

 毎日持ち歩くものだからこそ、バッテリー切れの心配なく音楽を楽しみたいし、お気に入りの画像を壁紙に設定しておけば、愛着も深まるというもの。タッチパットを中心とした操作インタフェースは快適な操作感覚を提供しているほか、開始が待たれる定額制音楽配信サービスに対応できる将来性も備えている。初めてポータブルオーディオプレーヤーを購入する人にも、これから長く使いたい2台目の製品を探している人にも勧められる1台だ。

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提供:日本サムスン株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年9月30日