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屋外に最適な超望遠ズーム機――「LUMIX DMC-FZ7」レビュー(3/5 ページ)

» 2006年07月19日 09時22分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 液晶モニター右に円形に並んだ中央のMENU/SETボタンがある十字キーが、その上にジョイスティックがある。このジョイスティックがミソ。これを長押しすると画面上部にメニューバーが表示され、スティックの操作でホワイトバランス、ISO感度、画像サイズ、画質を設定できる。

ジョイスティック中央を長押しするとプルダウンのメニューが表示される。左からホワイトバランス、ISO感度、画像サイズ、画質。なかなか便利
MENUボタンを押すとこちらの普通のメニューが。サブメニューの表示方法がシンプルで分かりやすい

 また、プログラムAE時はプログラムシフト、絞り優先AEやシャッタースピード優先AE、マニュアル露出時には値の変更に使える。これは便利だが、露出補正時に使えないのは残念。普通に露出補正でも使わせて欲しいのだが、露出補正は従来の通り、露出補正モードに入って十字キーという操作系になっている。

露出補正は上キー。せっかくジョイスティクがあるのだから、そちらでもできるようにして欲しかったかと
シーンモードは豊富で全部で5ページ分もある。右キーを押すともっと細かい説明が表示される

 撮影モードは松下伝統のもの。PASMのポジションのほかに、マクロポジション、かんたんモード、シーンモードなどが用意されており、シーンモードの中にはスポーツや風景、赤ちゃん、高感度などほかのLUMIX同様のものが15種類用意されている。

 そのほかに見ておきたいのは、細かい画質調整。コントラスト、シャープネス、彩度、ノイズリダクションについて強弱を選べる。また、撮影画像サイズには4:3のほかに、3:2やHDTVを意識した16:9のモードも用意。4:3以外はトリミングされるけれども、松下らしい選択肢だ。

 冒頭でFZ5に比べてちょっと大きくなったと書いたが、その分バッテリーも大きくなっており、CIPA規格で約320枚の撮影ができる。

底面に大きくなったリチウムイオン充電池とSDメモリーカードスロット。写真では見えないがこのカバーのすぐ横に三脚穴があり、三脚に取り付けているとメディアの交換ができない

屋外のお供に最適なFZ7

 といくつか気になる点もあったが、光学式手ブレ補正の効きはいいし、全体に動作は機敏で使ってて気持ちいい。

 そして何より小さくて軽い。手ブレ補正付12倍ズームで2.5インチの液晶モニターが付いてこの大きさ・軽さは素晴らしいし、この小型軽量感で320枚撮れるのはよい。逆に、高感度方面にはやや不満がある。

 よって、FZ7が向いているのは旅行・スポーツ・お散歩・アウトドア。このジャンルでもっとも小型軽量で持って出て行きやすい機種であり、首からぶら下げて歩いてもさほど苦にならないのだ。子供の運動会にもいい。邪魔じゃないし軽いから構えていても腕が疲れない。起動も迅速だし各種動作もキビキビしてるのでとっさに構えて超望遠で一発っていう気持ちいい使い方もできる。

 常用の1台として気軽に外出のお供にするなら圧倒的にFZ7がお勧め。気軽に持ち歩いていろんなものを撮りまくるのがメインという人には最高の1台である。

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