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手ブレ補正対応のお買い得デジ一眼――ペンタックス「K100D」レビュー(2/5 ページ)

» 2006年07月21日 15時22分 公開
[永山昌克,ITmedia]

すべてのレンズで手ブレ補正

 手ブレ補正機構SRは、ボディ背面の専用レバーをONにすると有効になる。人間の肩の位置を基点にした角度ブレの周波数に最適化されているため、メーカーとしては三脚使用時は補正OFFを推奨しているが、それ以外はずっとONのままで構わない。ONでもOFFでも消費電力に違いはない。

photo 背面右下に手ブレ補正レバーを装備。メニュー内のカスタムファンクションは、これまでと大きく変わらず19項目。シンプル操作重視のため、中級者以上にはカスタマイズ性に少々もの足りない面もある

 実は、磁力でCCDの動きを制御するK100Dの手ブレ補正機構は、作動する際には相当な電力を消費するらしい。だが、実際に作動するのはシャッターを切った直後のごくわずかな瞬間である。CR-V3使用時のCIPA準拠のバッテリー寿命は、従来機「*ist DL2」の約850枚から、本機では約730枚へと減っているが、許せる範囲だろう。

photo グリップ部にSDメモリーカードのスロットを搭載。右手親指の位置にはセレクトダイヤルやAE-Lボタンがある。マニュアル露出モード時は、AE-Lボタンを押し素早く適正露出にセットできるのが便利
photo 電源に単三形アルカリ電池を使えることは、従来機から受け継いだメリットだ。旅行などの屋外での使用に有利になる。また、より持久性能に優れたリチウム電池「CR-V3」にも対応する

 キヤノンやニコン、松下電器産業などのレンズ側での補正機構とは異なり、ファインダー上では補正の効果は分からない。補正ユニットの位置がミラーよりも後ろにある構造上、これは仕方ない。またソニーやコニカミノルタのデジタル一眼レフ機のようなファインダー内にブレを度合いを示すインジケーター表示はない。あれば便利だが、なくて困るほどではないだろう。

 K100Dの補正の効果はシャッター速度に換算して約2〜3.5段分という。レンズの焦点距離やシャッター速度、構え方によって当然ながら差があり、100%手ブレしないわけではないが、保険という意味で非常に心強い。

photo 「FA★200mmF2.8ED[IF]」を使用。絞り優先AEモード、画像仕上げ鮮やか、感度ISO200を選択。焦点距離300ミリ相当で1/100秒なら手ブレの心配は少ない
photo 「DA 21mmF3.2AL Limited」を使用。絞り優先AEモード、画像仕上げナチュラル、感度ISO800を選択。シャッター速度は1/3秒。この場合は手ブレより被写体ブレの危険大
photo 「DA 21mmF3.2AL Limited」を使用。マニュアル露出モード、画像仕上げナチュラル、感度ISO200を選択。個人的には1/6秒前後が手ブレするかしないかの境い目になる

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