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デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスターの豪華キャストが贈る史上空前の完全犯罪劇「インサイド・マン」が、10月12日にDVD化決定。公開からわずか4カ月というスピードリリースだ。初回生産限定としてアウターケース仕様、ミニ・ブックレットを封入。
パーフェクト塗装サービスのバンがマンハッタン信託銀行の前に停車し、ジャンプスーツを着た男たちが降りてくる。銀行内に突入するや否や従業員と客を人質にとり、立てこもった。それは白昼堂々行われた完全犯罪の始まりだった!
NY市警の捜査官フレイジャーが事件の知らせを受け、現場へ急行。以前かかわった麻薬事件で14万ドルの小切手が紛失するという事態に巻き込まれ、汚職の疑いをかけられていた彼は、この事件の解決に燃えていた。
だが、頭脳明晰なダルトンに率いられた犯人グループは、人質全員に自分たちと同じジャンプスーツと覆面を着用させて、犯人の特定を困難にさせるなど、巧みに捜査をかく乱する。
やがて犯人の要求が書かれたボードを持つ人質が1人解放された。フレイジャーはその要求に応え、盗聴器を仕掛けたピザを運び込む。聞こえてくる謎の言葉を解析するが、盗聴を逆手に取られ、捜査陣は翻弄されるばかり。
そんな中、事件を知ったマンハッタン信託銀行の取締役会長アーサーは激しく狼狽し、敏腕女弁護士のマデリーンに「銀行内の“ある物”を取り戻せ」と依頼する。NY市長をパイプにマデリーンは事件に介入し、ダルトンと直接交渉するが……。
用意周到な犯人たちの目的は金なのか? 女弁護士が託された極秘ミッションとは? そして完全犯罪は成し遂げられるのか? この巧みな脚本を生み出したのはラッセル・ジェウィルス。典型的な銀行強盗に見せかけ、まったく別の方向へと無理なく着地させるあたり、新人脚本家とは思えない力量だ。
監督は「25時」の鬼才スパイク・リー。リー監督はいつものメッセージ色を抑えつつ、覆面強盗グループによる完全犯罪の行方と、そこに隠された真の目的をスリリングに描き、娯楽に徹したあたりが成功のもと。リズミカルなインド音楽に酔いながら、すっかり騙されるラストに、完全犯罪映画の醍醐味を感じさせてくれる。
人物配置も見事。腕利きの刑事に扮するのは「トレーニング デイ」のデンゼル・ワシントン。頭脳明晰・冷静沈着な強盗のリーダーに「シン・シティ」「キング・アーサー」のクライヴ・オーウェン、犯人側と交渉する弁護士に「フライト・プラン」のジョディ・フォスター。演技派たちが全員ちょっと嫌なヤツらを軽妙に演じ、先の読めない頭脳戦の緊迫感を加速させている。
途中、話が分かりにくくなるのが少々難点だが、そこはDVDを何度か見直してもらうとして、役者同士の火花散るぶつかり合い、ウィットに富んだセリフ、予測不可能な完全犯罪に感心させられる、中身の濃い1本だ。
関連サイト:http://www.insideman.jp/index.php(公式サイト)
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