インタビュー
» 2006年08月02日 10時57分 UPDATE

インタビュー:ミニコンポの復権を目指して (1/2)

手軽なオーディオ製品として人気だったミニコンポだが、近年ではその存在感が薄くなっている。日本ビクターは新製品で“ミニコンポの復権”を図ろうとしている。

[ITmedia]
photo 日本ビクターの星野章氏(ホームAV事業グループ AVシステムカテゴリー 商品企画室 主席)

 かつては手軽なオーディオ機器として一定以上の需要があったものの、PCや携帯電話、デジタルオーディオプレーヤーの普及によって、その存在感が希薄なものとなってしまったミニコンポ。日本ビクターは秋よりに投入する新製品によって、「ミニコンポの復権」を図ろうとしている。同社の星野章氏(ホームAV事業グループ AVシステムカテゴリー 商品企画室 主席)に話を聞いた。

星野氏: オーディオ機器の市場規模は2000年に2419億円、2002年に1860億円と減少傾向をたどりましたが、2006年には1869億円、2007年には1875億円と復調すると予測しています。ただし、製品別の構成は大きく変化するでしょう。旧来のCD/MDミニコンポは減少する一方、主にフラッシュメモリを利用したデジタルオーディオプレーヤーが大きな伸びを見せるはずです。

 オーディオ機器全体がフラッシュメモリを重視していく流れにありますから、ミニコンポについても、フラッシュメモリを利用した新たな製品“メモリコンポ”を投入することで、業界に新しい流れを作り出していきたいと考えています。

photo 同社の示した国内オーディオ機器売り上げ市場規模予測

 同社が9月上旬より販売開始するミニコンポ「UX-QM7-W/-S」「RD-M2-W/-P/-S/-H」(関連記事)は本体内に512Mバイトのフラッシュメモリを搭載しており、CDやMDの楽曲をPCなしでMP3に変換してメモリに蓄積できるのが特徴。メモリからマスストレージ対応のポータブルオーディオプレーヤーへ楽曲を転送することも可能だ。

――若年層の音楽離れが進んでいると言われて久しいですが、日本レコード協会の発表したデータを見ても音楽CDの出荷量/売上金額はここ数年堅調に推移しています(関連記事)

星野氏: そうですね。決して「音楽を聴くこと」自体が廃れているわけではなく、視聴スタイルの変化がオーディオ機器業界にも大きな変化を迫っているのです。

 “音楽が好き”というより、音そのものにこだわる“オーディオが好き”という層は高年齢化が進んでいます。若年層には“PCやデジタルオーディオプレーヤーで聴く”“音にあまりこだわらない”“リスニングはヘッドフォン中心”、といった傾向があるようですが、そうした層にもミニコンポのよさを再確認して欲しいのです。

photo オーディオリスニングスタイルの変化

――では、ミニコンポのよさを再確認してもらうため、具体的にはどのよう要件を満たさなくてはならないのでしょうか。

星野氏: “室内でもいい音で聴きたい”“MD資産を活用したい”“CDの音楽をオーディオ機器にストックしておきたい”というような要望をクリアできればミニコンポもまた脚光を浴びると考えます。

 新製品では512Mバイトのフラッシュメモリを搭載して利便性を高めたほか、CD/MD→内蔵メモリ→ポータブルオーディオプレーヤーへのムーブを可能とすることで、ポータブルオーディオプレーヤーをメインで利用するユーザー層へのアピールも行えます。ポータブルオーディオプレーヤーからメモリへのコピーも可能なほか、UBSメモリに収納されたMP3/WMAを再生することもできます。

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