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» 2006年08月24日 10時16分 UPDATE

ファーストルック:新「メタブレイン・プロ」にみる画質アプローチの変化 (1/3)

先日、東芝が発表した新しいREGZAには、同シリーズ最大の特徴である映像エンジン「メタブレイン・プロ」の最新バージョンが搭載されている。今回は、製品版相当という「Z2000」の37インチモデルで、その効果を検証してみた。

[本田雅一,ITmedia]
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 東芝が発表した新しいREGZAには、同シリーズ最大の特徴である映像エンジン「メタブレイン・プロ」の最新バージョンが搭載されている(発表記事)。フルHDパネルを採用する画質重視の「Z2000」シリーズはもちろん、HDD内蔵の「H2000」シリーズ、価格性能比重視の「C2000」シリーズにも新メタブレイン・プロが搭載されている。

 では新しいメタブレイン・プロは、従来版とどのような違いがあるのだろうか。製品版相当という「Z2000」の37インチモデルで、その効果を見た。

メタブレイン・プロの役割とは?

 メタブレイン・プロとは、東芝REGZAシリーズに搭載されている映像エンジン全体を指したものだ。この中にはデジタル放送のデコードを行うMPEGデコーダーや、4th Mediaにアクセスしたり、EPGなどのユーザーインタフェースを表示するプロセッサ、メモリなどの回路も含まれている。

photo 新メタブレイン・プロの基板

 これがすべてのシリーズで採用されているということは、フルHDの最上位モデル向けに開発されているMPEGデコーダーなどの回路が、コストダウンされることなく、そのままC2000シリーズにも入っていることになる。一部、WXGAパネル採用の他社テレビには、MPEGをフルデコードせずに表示する“なんちゃってハイビジョン”機もあるが、メタブレイン・プロ搭載機はすべて同じエンジンを使っているため、少なくとも映像処理部分の質はハイエンドからローエンドまで同一と考えていい。

 とはいえ、メタブレイン・プロ最大の特徴は、階調性に優れた高ビット処理パイプラインや豊富な画質調整パラメータ、そして画質調整を“適応的”に施すための豊富な分析能力にある。映像をさまざまな切り口で分析し、それに対して最適な画質調整をフレーム単位で自動的に施すことで、あらゆるシーンを美しい映像として見せてしまう。

 いわゆる“モニタ”的な画質を目指すのではなく、その場、その場で適した絵に見えるように調整してしまおうというわけだ。このため、REGZAシリーズの画質モードを、よりマニアックな設定(映像プロなど)にするほど、画質の自動調整が弱く働くようになっている。

 とはいえ、基本は“映像を壊さない範囲で”自動調整すること。初代メタブレイン・プロのZ1000では、液晶テレビで問題となりがちな階調性を優先した設定を採用し、自動調整に関しては、その効果は控えめ。“味付け”程度に抑えられていた。

 映像の自動調整は、例えていうならば、各シーンごとにフォトレタッチで写真を整えているようなものだ。フォトレタッチソフトで自動調整を行ってみると、判断が正しいことも、正しくない場合もある。正しくない場合は結果として、見栄えが悪くなることさえある。このため、Z1000では保守的な動作にとどまっていたのである。

 新メタブレイン・プロで大きく変化したのはこの点で、より積極的に自動調整が行われるようになった。これは“より積極的に自動調整を行っても、絵が壊れないようになった”からである。その原因と結果を、実際の映像で確認してみた。

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