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» 2006年09月06日 00時00分 UPDATE

薄型テレビの賢い選び方:第1回「いまこそ買い時! 薄型テレビ選びのコツ」

値ごろ感が高まった薄型テレビ。もはや“買うべきか、買わざるべきか”の時期は過ぎている! だが薄型テレビは多種多様で、選び方もブラウン管とは大きく違う。新時代における“賢いテレビ選びのコツ”を連載で紹介する。

[ITmedia]

 現在はオリンピックのような一大イベントの開催が間近に迫っているわけでもなく、しかも9月といえば、一般的なボーナスシーズン(6月と12月)のまさしく谷間にあたる。それにもかかわらず、家電量販店のテレビ売り場を訪れてみると、熱心に商品を眺めている人が、意外なほど多いことに気づく。もちろん、大手メーカー各社が8月に新製品を発表したことも、その一因になっているに違いない。しかし、ほかにも客足を引きつけている要素は存在するようだ。それは「大規模な価格の下落」である。

 多数のメディアで報じられているとおり、6月9日から1カ月にわたり開催されたサッカーの2006 FIFAワールドカップ(ドイツ大会)を境に、液晶テレビやプラズマテレビの価格は“1段階”下がった印象となっている。いわゆる、特需後のだぶつきによるものだ。

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 たとえば液晶テレビなら、現時点で最も売れ筋となっている32型では、大手メーカーの人気機種でも15万円を大きく割っている。また、今後の市場で中心的存在となっていくと思われる、1920×1080(いわゆる“フルHD”)パネルの37型タイプでも、25万円以下という線が標準的な基準となりつつある。しかも、大手メーカーでの値下がりを受け、ローコストを最大の武器とする新規参入組のメーカー/サプライヤーでは、さらに価格を下げて対抗している状況だ。

多種多様の薄型テレビ、どれを選んだらいい?

 ただ、価格が手頃になったとはいえ、それだけで購入が促進されるわけではない。価格の壁が取り除かれても、「選びにくさ」という障壁は依然として残されている。現在の薄型テレビはまさしく多種多様で、「どれを選んでいいのか、まったくわからない」「製品を選んでみたものの、本当にそれでいいのか不安」などと考えてしまう人が多くても、至極当然のことだと思う。

 これはなにも日本だけに限った話ではないようだ。8月24日付けのITmediaニュース記事によると、米国でも薄型テレビの導入に関しては、製品の技術的完成度、価格、デザインの水準はすでにクリアされつつあり、「今年中には購入したい」という人が大幅に増加しているものの、やはり「選び方がわからない」ことが最後の障壁となっているという。

 では、実際問題として、何を基準に選べばいいのか?

 (予想されていたこととは思うが)残念ながら絶対的な答えなど存在せず、やはり、最終的には店頭に直接出かけ、自分の目で映像を確かめてもらうしかない。薄型テレビの映像品質を左右するのは、決してパネル性能だけではなく、スペックに現れない映像処理における各社の味付けも重要な要素だし、そのうえ、ユーザーの好みもかかわってくるからだ。

 これは決して色合いの問題だけを言っているのではない。ご存じのとおり、日本のデジタル放送では、HD品質の映像に1080i方式を採用している。つまり、従来の放送と同じく、インタレース表示を前提としたデータ構成になっているわけで、これを薄型テレビへ映し出すためには、プログレッシブ表示への変更を行うIP変換が必須だ。これもまた、各社、各製品でアプローチが大きく異なる処理といえる。

 ただし、だからといって、いきなり出かけていって、ともかくすべての製品を眺めて選び出そうとしても、それは混乱してしまうだけだろう。当然ながら、事前にある程度の絞り込みは必要だ。

始めはサイズの選択から

 まず、第一にはサイズの選択を行うことになる。従来のテレビよりも高精細なハイビジョン映像を視聴する場合には、画面の高さの3倍の距離まで接近可能とされているので、この算出結果と、実際の置き場所を勘案すればいい。おおまかにいえば、6畳程度の個室であれば32型以下となるだろう。また、リビングであれば最低でも32型で、一般的には37型以上を選ぶ場合が多い。サイズが決まれば、おのずとパネルの種類も絞り込まれてくる。32型以下であれば、実質的に非フルHD(1366×768など)の液晶パネルしか選択肢はなく、一方37型以上ではフルHD液晶やプラズマまで幅が広がる。

 また、付加機能も重要な要素だ。デジタル放送チューナーの有無や構成(シングル/ダブル)はもちろん、最近は各社とも基本となる映像性能以外の部分で他社との差別化を図ろうと、さまざまな付加機能の搭載を試みている。こうした機能の中から自分にとって必要なものが見つかれば、これもまた選択肢を絞り込むための一助となるだろう。

photo ネットワークHDD接続に対応する東芝REGZA

 たとえば、東芝のREGZAではネットワーク接続のハードディスクドライブ(LAN HDD)への録画機能を持たせたものや、最初から本体にハードディスクを内蔵したモデルもラインアップしている。シャープの「AQUOSファミリンク」や、松下電器産業の「VIERAリンク」など、自社のHDD/DVDレコーダーとの連携を容易にする機能も、ユーザーによっては魅力的だろう。また、松下電器産業や船井電機のテレビには、インターネットコンテンツやサービスを、テレビで快適に利用できる「Tナビ」機能が搭載されている。

photo Tナビ機能を搭載した船井電機の32V型「FL-32D4」

 逆に何も付加機能がないシンプルな製品を選び、ほかの機器へ予算を回すのも1つの手段である。このあたりは次回で触れることとしよう。

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「薄型テレビの賢い選び方」特集ページ

放送のデジタル化、液晶/プラズマなど薄型ディスプレイの台頭、ハイビジョンの普及など、テレビを取り巻く環境はここ数年で大きく変わった。テレビ製品の選び方も、ブラウン管時代とは大きく違ってきている。新時代における賢いテレビ選びのコツとは?


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