ソニー「HDR-UX1」は、今年5月にソニーと松下電器産業が策定したHDデジタルビデオカメラ規格「AVCHD」に準拠したビデオカメラだ。主に8センチDVDへのハイビジョン録画向けに定められたAVCHD規格では、720×480/60iから1280×720/60p、1920×1080/60iなど、幅広い映像信号に対応するが、この「HDR-UX1」では1440×1080/60i解像度、画面アスペクト比16:9で映像記録を行う。圧縮方式は映像がMPEG-4 AVC/H.264、音声はAC-3(ドルビーデジタル)だ。
ソニー、松下といえば、Blu-ray Disc陣営の中心的存在であり、すでにビデオカメラ向けに8センチの記録型メディアも規格としては策定ずみのため、将来的には8センチBDを採用したビデオカメラの登場が期待される。しかし、BDは据置型レコーダーの普及もこれからという状況で、さらにDVDハンディカムの人気や、「ハイビジョン撮影はしたいが、テープではなく手軽に扱えるDVDメディアを利用したい」というユーザーの声が思いのほか多かったため、既存のDVDメディアを前提としたAVCHDの策定に走ったのだろう。
この「HDR-UX1」は、本体サイズが76×89×165ミリ、質量660グラムとなっている。最近ではDVDビデオカメラのコンパクト化が進んでおり、ソニーの従来のDVDハンディカム「DCR-DVD505(および、DCR-DVD405)」は、他社の製品と比較した場合、やや大きい部類に入るのだが、この「HDR-UX1」はさらにひと回り大きい印象だ(「DCR-DVD505」は66×90×147ミリ、540グラム)。さらに撮影時の総質量は、最も軽量な付属バッテリーを使用した場合でも約740グラムと、かなりのものとなる。
ただ、その分、使い勝手や機能にはこだわったつくりとなっている。「DCR-DVD505」と同様に、電源と連動して開閉するオートレンズカバーや、タッチパネルでの操作にも対応する16:9画面の3.5型クリアフォト液晶プラス(21.1万ドット)を搭載。加えて、マニュアル撮影時に「フォーカス」「カメラ明るさ」「AEシフト」「WBシフト」のいずれかを割り当てられるカメラコントロールリング(フォーカスリング)も新たに採用した。
さらに目を引くのは、メモリースティックDuoスロットの位置や、端子カバー類の機構だ。
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