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» 2006年10月04日 20時48分 UPDATE

CEATEC JAPAN 2006:PLCは携帯が苦手 (1/2)

CEATECでは、NECや住友電気工業が参入し注目を浴びている「PLC」に関する展示も多く見られる。実用化に向けて動きは加速しているが、意外な“弱点”も浮上してきたようだ。

[渡邊宏,ITmedia]

 CEATECの会場ではホームネットワーク関連の展示も多く見られるが、先日にNECや住友電気工業が参入を決定したことで注目を浴びているのがPLC(Power Line Communications:電力線搬送通信)を推進する業界団体「高速電力線通信推進協議会」(PLC-J)のブースだ。

photo 高速電力線通信推進協議会のブース。現在は電力会社やメーカーなど50社が加盟している

 PLCは電力線に通電している電力周波数と異なる周波数帯の信号を重ね合わせることで、電力線をネットワークケーブルとして利用する。技術としては以前から存在しており、現在の電波法下でも10kHz〜450kHzの周波数帯を利用して最大数Mbpsでの通信が行える。しかし、ブロードバンド環境を考えるとパフォーマンス不足の感は否めない。

 そこで、より高い周波数帯を利用することで、最大で200Mbps(理論値)もの高速なデータ転送が可能とする技術が開発され、北米地域ではすでに対応製品(Panasonic製のPLCアダプタ「BL-PA100A」)も販売されているが、日本ではいまだ製品化されていない。

 国内で製品化されていない最大の理由は、PLCで利用される高周波が機器やケーブルから漏洩し、電波障害の原因となりかねないことであったが、10月4日付の官報(号外 第227号)で具体的な漏洩許容量が告知されたことから、製品化のめどが立った。

 ブースではパナソニックコミュニケーションズやNEC、住友電気工業、三菱電機、富士通アクセス、松下電工、ユービーアイエヌティ、ネットインデックス・イー・エスらが利用シーンを想定してのデモを行っている(配線は模擬的にツイストペア電線が使用されている)。

photophoto パナソニックコミュニケーションズのPLCモデム「BL-PA100」(左)。天井のネットワークカメラから映像を手元のノートPCに転送(右)
photophoto 富士通アクセスのPLC内蔵ゲートウェイ。既存の無線ルーターにPLC機能を追加したスタイル(左)、三菱電機のPLCモデム(右)

 パナソニックコミュニケーションズは北米で販売しているPLCモデム「BL-PA100」を利用し、天井に設置したネットワークカメラに映像を手元のノートPCに映し出すデモを行っているほか、富士通アクセスはUSBメモリに収納した映像をPLC経由で再生するデモを行っていた。

 製品の投入時期について、既に製品を北米市場で出荷しているパナソニックコミュニケーションズは「早ければ早いほどありがたい」としているが、その他のメーカーは年度内あるいは来年前半を目標としている。また、多くのメーカーが当初は企業向けへの展開を念頭に製品化を進める意向を示している。

 「当面はマンションや工場への一括導入用など、業務向け製品として考える」(住友電気工業)、「ISPをはじめとした通信キャリアへの納入を目指す。そのISPから個人へレンタルされて、結果としてBtoBtoCになるかもしれないが、一般市場向けの投入は検討していない」(富士通アクセス)、「工務店や施工業者がターゲットになると考えている」(松下電工)

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