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ブルーレイDIGA“へ”ムーブしてみたあ、うちももうBlu-rayですけど?(1/2 ページ)

» 2006年10月17日 16時01分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 東芝のHD DVDレコーダー「RD-A1」に続き、松下とソニーがBDビデオ再生に対応する新世代のBlu-ray Discレコーダーを発表した。“次世代DVD”を待ち続けた人達にとって、この年末は悩ましくも楽しい時期になることだろう。

 ただ、HD DVDやBlu-rayが出たらアーカイブしようとレコーダーのHDDにハイビジョン番組を溜め込んできた人は、各社の新製品を見て「アテが外れた」かもしれない。i.LinkのTS入力に対応していない機種が多いからだ。たとえば、東芝「RD-A1」は、i.Link端子(TS)こそ備えているものの、出力のみ対応。ソニー「BDZ-V7/V9」はDV/HDVだけでTSには対応せず。またDIGAの下位モデル「DMR-BR100」はi.Link端子そのものを装備していない。発表済みの次世代DVDレコーダーの中では、今回取り上げる“ブルーレイDIGA”の上位モデル「DMR-BW200」が唯一のTS入力対応機ということになる。

photophoto 「DMR-BW200」

 今のところ、DMR-BW200がサポートするi.Link機器は「DMR-XW50」とD-VHSデッキ。そのほかは今一歩ハッキリとしないが、とくに“溜め込みユーザー”比率が高いと思われるアイ・オー・データ機器「Rec-POT」への対応は気になるところ。周知の通り、Rec-POTも中身は松下印のため、対応できなかったら暴れ出すユーザーが出てきても不思議ではない(当編集部にも約1名いる)。

 結論から言うと、パナソニックは製品版のリリースまでに対応する方針だ。アイ・オー・データ機器によると、「DMR-BW200の量産機ではRec-POTと接続(ディスクモード)し、相互のムーブが可能になる見込み」という。ただし、評価用貸出機のファームウェアに当該機能がまだ実装されていないため、現時点では評価できない状況のようだ。

編集部注:記事掲載後、アイ・オー・データ機器様より追記の依頼がありましたので、お知らせします。「現時点でRec-POT RシリーズとDMR-BW200の動作検証は行っておりません。動作検証が終わり次第、検証結果を弊社Webページにて公開させて頂きます」(アイ・オー・データ機器)

photophoto リモコンと背面端子群。背面はファンが引っ込んでスッキリした

 そこで今回は、Rec-POTの接続は見送り、一足先に動作が確認できたパナソニック製のHDD内蔵デジタルCATVセットトップボックス(STB)「TZ-DCH2000」と組み合わせ、DMR-BW200へのムーブ、およびBD-REへの書き出しを試してみよう。

背面にも欲しいi.Link端子

 TZ-DCH2000は、大手MSOのJ:COMをはじめ、各地のCATV局が採用しているダブルチューナー搭載のSTB。内蔵HDDは250Gバイトしかないため、既に一杯になっている人も多いと予想される。もちろん筆者もその一人だ。

 TZ-DCH2000は、背面にi.Link端子を備えているのだが、出荷開始当初はファームウェアの遅れで使用することができなかった。9月末に松下電器からアップデータが提供され、ようやく各CATV局が個別に対応を始めたという状況だ。筆者が利用しているイッツ・コミュニケーションズも10月12日から放送波によるアップデートを開始した。

 早速、接続してみたが、DMR-BW200はi.Link端子が前面にしかないため、前面パネルを開けたままの状態になってしまう。DV接続の需要が多いと判断したのだろうが、ハイエンドモデルならそれらしく、背面にもおごって欲しかったところだ。

photophoto i.Link端子は前面にある。右は「DMR-BW200」と「TZ-DCH2000」を接続したところ。BW200は、i.Link端子が前面にしかないため、常用する場合は前面パネルを開けた状態になる

 DMR-BW200の設定を開くと、i.Link接続機器として「DV」「TSモード1」「TSモード2」の3種類が用意されていた。TSモード1はD-VHSやDVDレコーダー、TSモード2がセットトップボックスを接続するモードだ。説明の通り、まずはTSモード2を選択して準備完了。このとき、同時に「設置」メニューの「クイックスタート」設定をオンにしておく必要がある。TZ-DCH2000側の設定を確認してみると、DMR-BW200を「D-VHS」として認識していた。

photophoto 左が「DMR-BW200」の設定。右はTZ-DCH2000側の接続設定
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