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第61回 RAWデータとJPEGの関係今日から始めるデジカメ撮影術(4/4 ページ)

» 2006年11月24日 11時29分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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 こういう室内の写真だと、RAWデータでホワイトバランスと露出を補正してやればカンタンにこうなる。

ホワイトバランスはオートで撮影
補正したもの

 逆に、わざとホワイトバランスを太陽光にしてやや暗めに補正してやることで、室内の照明が白熱灯であることを強調する室内っぽい写真にもできる。

 1枚の写真で複数のバリエーションを作れるのもRAWの楽しさである。

 こんな風に照明が複雑、非常に暗い、コントラストがすごく高いといった、カメラにとって苛酷なシチュエーションのとき、RAWデータは活躍する。

 普通の屋外の写真でも、

(JPEGで撮影したもの)
(RAWで撮って補正したもの)

 このように薄曇りのどんよりした写真が鮮やかになったりするのである。

 RAWデータの欠点は、ファイルサイズがとにかく大きいこと。カメラ側でもファイルサイズが大きい分撮影枚数が減ってしまうし、パソコンのHDDの負担も大きい。

 さらにJPEGのような汎用の形式ではないので、RAWファイルを扱えるソフトが限られているし、複雑な処理を必要とするのでパソコンの性能が低いと描画に時間がかかるのもつらい。現像処理ってかなり重いのだ。

 だからRAWデータで撮影することを勧めたりはしないが、この辺を加味しつつ、普段はJPEGで、必要に応じてRAWでと撮り分けられればそれが賢いかと思う。

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